お気に入りのフィギュアを綺麗に撮影したいと考えたとき、フィギュア撮影ライトは欠かせないアイテムです。しかし、一言にライトと言っても、本格的なストロボから手軽なリングライト、光を調整するレフ板まで種類は様々。
基本的なライティングの知識がないと、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。特に、最近主流のLEDを採用した撮影用ライトは多種多様で、自分に合ったライトのおすすめ情報が欲しいと感じる方も多いでしょう。
また、ガンプラの撮影におけるライトのおすすめ情報を探している方もいるかもしれません。
撮影テクニックとして、ライトアップを下から当てる方法や、撮影ブースを100均で自作する方法も気になるところ。さらに、スマホでの撮影に使うライトを100均で探している方もいるのではないでしょうか。
この記事では、そうした疑問に答え、あなたのフィギュア撮影をワンランクアップさせるための情報を網羅的に解説します。
- ライティングの基本とライトの種類がわかる
- 初心者におすすめの撮影ライトが見つかる
- 100均アイテムを活用した撮影方法がわかる
- より本格的に見せる撮影テクニックが学べる
フィギュア撮影ライトの基本と選び方
- 印象を左右するライティングの基礎
- LEDを使った撮影用ライトの種類
- 初心者向けライトのおすすめモデル
- 影をなくすリングライトの便利な使い方
- レフ板を活用して光をコントロール
印象を左右するライティングの基礎

フィギュア撮影の品質を向上させるためには、まず光の当て方、つまりライティングの基本を理解することが鍵となります。光の向き一つで、フィギュアの持つ立体感や質感、そして全体の雰囲気が劇的に変化します。
主なライティングの種類
フィギュア撮影で主に使用されるライティングには、いくつかの基本的な種類があります。
- 順光(じゅんこう): 撮影者側から、フィギュアの正面に光を当てる方法です。フィギュアの色や形を最も正確に再現できるメリットがありますが、影ができにくいため、写真全体が平面的で単調な印象になりがちです。キャラクターの表情をはっきり見せたい場合には有効な手法と言えます。
- 斜光(しゃこう): フィギュアの斜め前から光を当てる方法で、最も一般的かつ効果的なライティングの一つです。適度な影が生まれることで、フィギュアの凹凸が強調され、自然な立体感を表現できます。どちらの斜め上から当てるかによっても影の出方が変わるため、試行錯誤のしがいがあるライティングです。
- サイド光(さいどこう): フィギュアの真横から光を当てる方法です。陰影がはっきりと分かれ、非常にドラマチックでメリハリのある印象を与えます。フィギュアの輪郭や質感を際立たせたい場合に有効ですが、反対側が真っ暗になりやすいため、レフ板や別の補助光で明るさを補う工夫が求められます。
- 半逆光(はんぎゃっこう): フィギュアの斜め後ろから光を当てる方法です。輪郭が光によって縁取られ、キャラクターの髪の毛などに透明感を与えたり、キラキラとした質感を表現したりするのに適しています。雰囲気のある一枚を撮りたい場合に効果的ですが、正面が暗くなるため、こちらも補助光が不可欠です。
- 逆光(ぎゃっこう): フィギュアの真後ろから光を当てる方法です。被写体はシルエットになり、輪郭だけが強く浮かび上がります。幻想的、あるいは神秘的な雰囲気を演出できますが、フィギュア自体のディテールは見えにくくなるため、意図的にシルエットを撮りたい場合などに限定して使用されます。
これらのライティングにはそれぞれ一長一短があり、絶対的な正解はありません。撮りたい写真のイメージに合わせて、どの角度から光を当てるかを決めることが、魅力的なフィギュア撮影への第一歩となります。
LEDを使った撮影用ライトの種類
現在、個人向けの撮影用ライトとして主流になっているのは、LED(発光ダイオード)を使用したものです。
LEDライトは、消費電力が少なく長寿命であることに加え、発熱が少ないためフィギュアに優しく、安全に長時間使用できるという大きなメリットがあります。ここでは、代表的なLEDライトの種類とその特徴を解説します。
ライトの種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
LEDパネルライト | 平面的なパネルに多数のLEDが配置されたライト。 | ・均一で広い範囲を照らせる ・光量の調節がしやすい ・薄型で設置しやすい | ・光が硬めになりやすい ・高品質なものは高価 |
リングライト | リング状にLEDが配置されたライト。 | ・被写体に均一に光が当たり影が出にくい ・瞳に特徴的な光(キャッチライト)が入る | ・独特の光の反射が不自然に見えることがある ・大型のフィギュアには不向き |
ソフトボックス | ライトの光を箱状の布で拡散させる機材。 | ・非常に柔らかく自然な光を作れる ・物撮りの基本となる機材 | ・サイズが大きく設置スペースが必要 ・組み立てに手間がかかることがある |
クリップライト | 机などに挟んで固定できる小型ライト。 | ・安価で手に入りやすい ・設置が簡単で場所を取らない ・補助光として使いやすい | ・光量が小さい ・光の範囲が狭い |
これらのライトは、それぞれ光の質や特性が異なります。
例えば、柔らかく自然な影を表現したい場合はソフトボックスが適していますが、設置場所を取るため、手軽に始めたい方にはクリップライトや小型のLEDパネルライトが向いています。
リングライトは、フィギュアの顔をアップで撮影する際などに、影のないクリアな写真を撮るのに役立ちます。
自分がどのような写真を撮りたいのか、そして撮影環境や予算はどのくらいかを考慮し、最適な種類のライトを選ぶことが大切です。
初心者向けライトのおすすめモデル

フィギュア撮影をこれから始めたいけれど、いきなり高価な機材を揃えるのはハードルが高いと感じる方も多いはずです。ここでは、初心者が最初に手にするのにおすすめな、比較的手頃で扱いやすいライトの種類を紹介します。
まず考えられるのが「クリップライト」です。家電量販店やホームセンターなどで安価に購入でき、机の端や棚などに挟むだけで設置できる手軽さが最大の魅力です。
電球を昼白色のLED電球に交換すれば、自然な色合いで撮影できます。光量が限られているため、メインの光源としては力不足になることもありますが、補助光として影を弱めたり、特定の箇所を照らしたりするのに非常に役立ちます。
次におすすめなのが「小型のLEDパネルライト」です。手のひらサイズからA4サイズ程度のものまで様々な大きさがありますが、初心者の方はまず小型のものを一つ持っておくと良いでしょう。
USB給電タイプのものが多く、モバイルバッテリーでも使用できるため、コンセントの場所を気にせず撮影できます。光量や色温度(光の色合い)を調整できるモデルも多く、これ一つでライティングの基本を学ぶのに十分な性能を持っています。
これらのライトを選ぶ際の注意点として、演色性(CRI)という指標があります。
これは、そのライトがどれだけ自然光に近い色を再現できるかを示す数値で、CRI95以上のものを選ぶと、フィギュア本来の色を忠実に撮影しやすくなります。安価なライトではこの数値が低い場合もあるため、可能であれば仕様を確認することをおすすめします。
いずれにしても、まずは一つのライトから始めてみることが大切です。光を当てる角度や距離を変えるだけで写真がどう変わるかを体感し、必要に応じて二つ目のライトやレフ板などを買い足していくのが、無理なくステップアップしていくための良い方法と言えます。
影をなくすリングライトの便利な使い方
リングライトは、その名の通りドーナツ状にLEDが配置された照明器具で、他のライトとは少し異なるユニークな特性を持っています。最大のメリットは、レンズの周りから均一に光を照射するため、被写体に影がほとんどできないことです。
この特性は、フィギュア撮影において特に有効な場面があります。例えば、フィギュアの顔を正面からアップで撮影する際、通常のライトでは鼻や前髪の下に濃い影ができてしまいがちですが、リングライトを使えば、影のないクリアで明るい表情を捉えることができます。
また、商品の記録写真のように、フィギュア全体のデザインや色味を正確に、かつ均一に見せたい場合にも非常に便利です。
一方で、リングライトの使用にはいくつかの注意点も存在します。一つは、フィギュアの瞳や光沢のあるパーツに、特徴的なリング状の光が映り込んでしまうことです。
これを「キャッチライト」と呼び、人物撮影では魅力的に見えることもありますが、フィギュア撮影では不自然に感じられる場合があります。また、影ができないということは、裏を返せば立体感が失われ、のっぺりとした印象になりやすいというデメリットにも繋がります。
そのため、リングライトをメインの光源として単体で使うだけでなく、他のライトと組み合わせて補助光として活用するのも良い方法です。
例えば、斜め上からメインライトを当てて立体感を出しつつ、正面からリングライトの光を弱めに当てることで、濃すぎる影を和らげ、ディテールを見やすくするといった使い方が考えられます。
このように、リングライトは万能ではありませんが、その特性を理解し、目的に応じて適切に使うことで、フィギュア撮影の表現の幅を広げてくれる便利なアイテムです。
レフ板を活用して光をコントロール

高価な照明機材をいくつも揃えなくても、写真のクオリティを格段に向上させることができるアイテム、それが「レフ板」です。
レフ板は、光源からの光を反射させて、被写体に当てるための板状の道具です。主に、ライトと反対側にできてしまう濃い影を和らげる目的で使用します。
例えば、フィギュアの右斜め上からライトを当てると、左側には当然影ができます。
この影になった部分にレフ板を置き、ライトの光を反射させて当ててあげることで、影が明るくなり、フィギュアのディテールがより鮮明に見えるようになります。これにより、写真全体の明るさのバランスが整い、より自然でプロフェッショナルな仕上がりになります。
レフ板には主に「白」と「銀」の2種類があります。
- 白レフ板: 光を柔らかく、自然な明るさで反射します。フィギュア撮影では最も使いやすく、基本となるタイプです。
- 銀レフ板: 光を強く、硬い質感で反射します。金属質なパーツを持つメカ系のフィギュアなどで、光沢感を強調したい場合に効果的です。ただし、反射が強すぎるため、使い方を誤ると不自然に見えることもあります。
本格的な撮影用のレフ板も市販されていますが、必ずしも購入する必要はありません。実は、身近なもので簡単に代用することが可能です。
最も手軽なのは、100円ショップなどで手に入る白いスチレンボードや画用紙です。これらを立てかけて使うだけで、十分にレフ板としての効果を発揮します。また、銀色のレフ板は、段ボールにアルミホイルを貼り付けることで自作できます。
レフ板を使いこなすコツは、角度と距離を微調整することです。フィギュアに近づければ反射光は強くなり、遠ざければ弱くなります。
また、当てる角度によって影の和らぎ方も変わってきます。カメラのモニターを見ながら、最も良いと感じる位置を探す作業が、ライティングの腕を磨く上で非常に良い練習になります。
もっとこだわるフィギュア撮影ライト術
- ストロボを使ったプロのような表現
- ライトアップを下から当てて立体感を出す
- ガンプラ撮影ライトおすすめ製品
- 100均で買えるスマホ撮影ライト
- 撮影ブースも100均で自作できる
- 最適なフィギュア撮影ライトの選び方
ストロボを使ったプロのような表現

これまで解説してきたLEDライトのような「定常光」とは別に、より本格的な撮影を目指す場合に選択肢となるのが「ストロボ(フラッシュ)」です。ストロボは、シャッターを切る一瞬だけ強力な光を発する照明器具で、定常光とは異なるメリットとデメリットを持っています。
最大のメリットは、その圧倒的な大光量です。
小さなボディから太陽光にも負けないほどの強い光を瞬間的に出すことができるため、カメラの絞りをしっかりと絞り込んで、フィギュア全体にピントが合った(被写界深度の深い)シャープな写真を撮影することが可能になります。
また、光が一瞬であるため、手ブレや被写体ブレの影響を受けにくいという利点もあります。
さらに、ストロボは光の質をコントロールするためのアクセサリーが豊富です。ソフトボックスやアンブレラ、グリッドなどを組み合わせることで、光を柔らかくしたり、逆に指向性を高めて特定の場所だけを照らしたりと、非常に多彩な光の表現ができます。
これにより、フィギュアの質感を際立たせたり、ドラマチックな陰影を作り出したりと、プロが撮影したような一枚を目指すことができます。
一方で、ストロボには扱いが難しいというデメリットも存在します。定常光のように常に光っているわけではないため、実際にシャッターを切ってみるまで、光がどのように当たるか、どのような影ができるかを正確に予測するのが困難です。
このため、何度もテスト撮影を繰り返しながら光の位置や強さを調整する必要があり、初心者にはハードルが高く感じられるかもしれません。また、一般的に機材が高価であることも挙げられます。
したがって、ストロボはライティングの基本を理解し、さらにステップアップしたいと考えた時に導入を検討するのが良いでしょう。定常光で光の当て方を十分に学んだ後であれば、ストロボの持つ表現力を最大限に引き出すことができるはずです。
ライトアップを下から当てて立体感を出す
フィギュア撮影におけるライティングは、斜め上から当てるのが基本ですが、時にはセオリーから外れた光の当て方を試すことで、ユニークで印象的な写真を撮ることができます。
その一つが、フィギュアを下から照らす「ライトアップ(アオリライティング)」というテクニックです。
通常、私たちの身の回りにある光(太陽や天井の照明など)は上から降り注いでいるため、下からの光は非常に非日常的な印象を与えます。この効果を利用することで、フィギュアに特定の雰囲気を持たせることが可能になります。
例えば、重厚な鎧をまとったキャラクターや、巨大なロボットのフィギュアを下から照らすと、威圧感や重厚感、巨大感を強調することができます。
また、悪役キャラクターやホラー系のフィギュアにこのライティングを適用すると、不気味さや恐ろしさを際立たせる効果が期待できます。普段は見慣れたフィギュアも、下から光を当てるだけで、まるで別の一面を見せてくれることがあります。
ライトアップを行う際の注意点として、光を当てる角度や強さが挙げられます。真下から強く当てすぎると、顔の造形が崩れて見えたり、不自然さが悪目立ちしてしまったりすることがあります。斜め下から弱めに当てる、あるいはメインの光は上から当てつつ、補助光として下からの光を少しだけ加えるなど、バランスを調整することが大切です。
このテクニックは、全てのフィギュアに適しているわけではありません。可愛らしいキャラクターや、自然な雰囲気で撮りたい場合には不向きなことが多いです。
しかし、撮影したいフィギュアの持つキャラクター性や、演出したい雰囲気に合わせてこの方法を試してみることで、撮影のバリエーションが広がり、より意図を持った作品作りができるようになるでしょう。
ガンプラ撮影ライトおすすめ製品

ガンプラ(ガンダムのプラモデル)の撮影は、一般的なキャラクターフィギュアの撮影とは少し異なるアプローチが求められることがあります。ガンプラは、複雑な面で構成された装甲や、微妙な色分け、そして作り手が施した塗装やウェザリング(汚し塗装)など、見せたいディテールが多岐にわたるからです。
そのため、ガンプラ撮影におすすめのライトは、光を細かくコントロールできるものが中心となります。一つの大きな光源で全体を均一に照らすよりも、複数の小型ライトを使って多方向から光を当てる「多灯ライティング」が効果的です。
これにより、各パーツのエッジを光で際立たせ、プラスチックの質感を金属のように見せたり、陰影をコントロールして機体の立体感を強調したりすることができます。
具体的なライトの種類としては、小型の「LEDスポットライト」や、スティック状の「LEDライトバー」などが挙げられます。
これらのライトは、光の当たる範囲を限定しやすいため、狙った場所にハイライトを入れるのに適しています。例えば、機体のショルダーアーマーの角や、ライフルの銃口などに光を当てることで、写真にシャープな印象を与えます。
また、前述の通り、レフ板も非常に重要な役割を果たします。特に、暗い色のパーツが多いガンプラでは、影の部分が黒く潰れてディテールが見えなくなりがちです。
ライトと反対側にレフ板を配置し、影の部分に光を補ってあげることで、作り込んだ細部までしっかりと写し出すことができます。
もちろん、基本となるのは、メインの光源を一つ決め、そこから光を足し引きしていく考え方です。
まずは一つのライトで最もかっこよく見える角度を探し、そこから足りない部分を補助光やレフ板で補っていくという手順で進めると、ライティングの意図が明確になり、成功しやすくなります。
100均で買えるスマホ撮影ライト
スマートフォンで手軽にフィギュア撮影を楽しみたいという方にとって、100円ショップは機材探しの強い味方になります。近年、ダイソーやセリア、キャンドゥといった店舗では、撮影に使えそうなライトが驚くほど充実しています。
最も代表的なのが、「スマートフォン用自撮りライト」です。これは本来、人物の自撮りの際に顔を明るく照らすためのものですが、フィギュア撮影にも応用できます。
クリップ式になっているものが多く、スマートフォンの上部に挟んで使用できるため、手軽に正面からの光(順光)を確保できます。光量がそれほど大きくないため、これ一つで完結させるのは難しいかもしれませんが、室内の照明にプラスアルファの光として加えるだけで、写真は格段に明るくなります。
また、タッチセンサーで点灯する小型のLEDライトや、USBで給電できるブックライトなども補助光として活用できます。これらを複数使い、フィギュアの周りに配置することで、簡易的な多灯ライティングを試すことも可能です。
カラーフィルターが付属している製品や、光の色を変えられる製品もあり、工夫次第で面白い写真が撮れるかもしれません。
もちろん、100均のライトには限界もあります。最大のデメリットは、光量が小さいことと、色の再現性(演色性)が低い場合があることです。
本格的な撮影ライトに比べると、フィギュア本来の色が若干異なって写ってしまう可能性があります。また、光が均一でなかったり、耐久性が低かったりすることも考えられます。
しかし、まずはライティングの効果を試してみたいという入門者の方や、ちょっとした補助光が欲しいという方にとっては、100均のライトは非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。
失敗を恐れずに様々なライティングを試すための練習用として、大いに活用する価値があると言えるでしょう。
撮影ブースも100均で自作できる

綺麗なフィギュア写真を撮るためには、ライトだけでなく、背景や周囲の環境も大切です。
生活感のある部屋の中が写り込んでしまうと、せっかくのフィギュアの魅力が半減してしまいます。そこで役立つのが、被写体の周りを囲って余計なものが写らないようにする「撮影ブース(撮影ボックス)」です。
市販の撮影ブースは数千円からと少し値が張りますが、実は100円ショップのアイテムを組み合わせることで、非常に安価に自作することが可能です。
自作撮影ブースの基本的な材料
- カラーボード(スチレンボード): ブースの壁面になります。A3やB4サイズなど、撮影したいフィギュアの大きさに合わせて選びます。白色が基本です。
- 背景用の紙や布: 背景紙として、大きめの画用紙や模造紙、あるいはフェルトなどの布を用意します。黒やグレー、あるいは好きな色のものを選びましょう。リメイクシートなどを使うと、木目調や大理理石調といった様々な背景を作れます。
- 養生テープや両面テープ: カラーボードを組み立てる際に使用します。
作り方は非常にシンプルです。まず、カラーボードを「コ」の字型、あるいは床と左右の壁、奥の壁という形で箱状に組み立て、テープで固定します。
そして、奥の壁から床面にかけて、背景紙をカーブを描くように垂らして設置します。この時、壁と床の境界線に折り目をつけず、なだらかな曲線にすることが、綺麗な背景を作るポイントです。
これだけで、周囲のものが写り込まない簡易的なスタジオが完成します。ここに、前述の100均ライトやクリップライトなどを組み合わせて光を当てれば、低予算とは思えないクオリティの写真が撮影できます。
自作のメリットは、安価であることに加え、フィギュアのサイズに合わせて好きな大きさのブースを作れる点です。
デメリットとしては、市販品に比べて耐久性が低いことや、収納時にかさばる点が挙げられます。しかし、撮影の基本環境を手軽に整える方法として、一度試してみる価値は十分にあります。

最適なフィギュア撮影ライトの選び方
これまでフィギュア撮影におけるライトの重要性や種類、テクニックについて解説してきました。最後に、この記事の要点をまとめます。
- フィギュア撮影のクオリティはライティングで決まる
- 光の向きでフィギュアの印象は大きく変わる
- 順光は色や形を正確に写すが平面的になりがち
- サイド光や斜光は立体感を出すのに効果的
- 現在の撮影用ライトの主流はLED
- 初心者には手軽なクリップライトや小型LEDパネルがおすすめ
- リングライトは被写体の影を均一に消したい時に便利
- レフ板は影を和らげる重要なアイテム
- 100均のスチレンボードもレフ板として代用可能
- ストロボは本格的だが光量調整の技術が必要
- 下からのライトアップは特定の雰囲気を演出できる
- ガンプラにはエッジを際立たせる多灯ライティングが有効
- 100均のライトは補助光や試し撮りに活用できる
- 撮影ブースも100均アイテムで手軽に自作可能
- 自分の撮影スタイルと予算に合ったライト選びが大切