フィギュア撮影背景の選び方！100均から本格的なものまで紹介

2025年8月22日

お気に入りのフィギュアを、もっと魅力的で生き生きとした写真に収めたい、そう考えたことはありませんか。実は、フィギュア撮影で背景に少しこだわるだけで、写真のクオリティは格段に向上します。

しかし、いざ最適なアイテムを探し始めると、手軽な100均グッズから本格的な撮影ブース、そして柔らかな質感を演出する背景布やデザイン豊富な背景紙、さらにはキャラクターの世界観を忠実に再現できる背景ジオラマや背景ボードまで、その選択肢は驚くほど多岐にわたります。

また、写真の印象を大きく左右する背景色についても、定番である背景白の扱い方や、被写体を引き締める背景黒の効果など、考えるべき点は少なくありません。

中にはコストをかけずに利用できる背景フリー素材も存在しますが、これだけ選択肢が多いと、どれが自分にとって本当に背景おすすめのアイテムなのか判断に迷い、失敗や後悔なく選ぶのは難しいものです。

この記事では、そんなフィギュア撮影の背景に関するあらゆる悩みを解決するため、様々なアイテムの種類とそれぞれの特徴、メリット・デメリット、そして撮影の質をさらに高めるためのテクニックまで、分かりやすく解説していきます。

この記事で分かること

様々な撮影背景アイテムの種類とそれぞれの特徴
100均グッズなどを活用した手軽で安価な撮影方法
背景色やライティングで写真に差がつく撮影テクニック
ご自身の目的やフィギュアに合った最適な背景の選び方

フィギュア撮影背景の基本とアイテム

フィギュア撮影を始めるにあたり、どのような背景アイテムがあるのかを知ることは最初のステップです。

ここでは、手軽に始められるものから、より本格的な撮影を可能にするものまで、基本的なアイテムの種類とそれぞれの特徴について解説します。

100均で揃える撮影グッズ
手軽に始めるなら撮影ブース
扱いやすい背景布の選び方
デザイン豊富な背景紙の活用
設置が簡単な背景ボード
無料で使える背景フリー素材

100均で揃える撮影グッズ

フィギュア撮影の背景は、高価な機材がなくても十分に楽しむことが可能です。その最も手軽な方法が、100円ショップのアイテムを活用することです。

結論から言うと、撮影初心者の方や、まずはコストを抑えて試してみたいという方にとって、100均グッズは非常に強力な選択肢となります。

その理由は、撮影ブースの骨組みとなるワイヤーネットや背景に使える模造紙、さらには簡易的な照明まで、撮影に必要な基本的なアイテムを驚くほど安価に揃えられるからです。

例えば、ダイソーなどで販売されている「フリーマルチパネル」と「連結ジョイント」を組み合わせることで、簡単に撮影ブースの骨格を組み立てられます。

パネルは半透明のものが多く、外から当てた光を柔らかく拡散させてくれるため、フィギュアに強い影ができにくくなるという利点も持ち合わせています。

背景には大きな模造紙を内側に貼り、緩やかなカーブを描くように設置すれば、背景と床面の境界線がない「ホリゾント」のような撮影環境を手軽に再現できるのです。

メリットとデメリット

この方法の最大のメリットは、何と言ってもそのコストパフォーマンスの高さと拡張性にあります。

パネルを買い足せば撮影ブースのサイズを自由に変更できるため、小さなフィギュアから少し大きめのスケールフィギュアまで対応可能です。

また、背景に使う模造紙の色を変えれば、手軽に写真の雰囲気を変えて楽しむこともできます。一方で、デメリットとしては、市販品に比べて耐久性が低い点や、毎回組み立て・解体する手間がかかる点が挙げられます。

また、最適な照明を自分で用意し、配置を工夫する必要があるため、写真のクオリティがライティングの知識や技術に左右されやすいという側面も持ち合わせています。

手軽に始めるなら撮影ブース

フィギュア撮影を手軽に、かつ安定したクオリティで始めたい方には、市販の撮影ブース（撮影ボックス）が最適な選択肢と言えます。

撮影ブースは、照明や背景が一体となった箱型のスタジオで、特に初心者の方がつまずきやすいライティングの失敗を大幅に減らしてくれます。多くは折りたたみ式で、使わないときはコンパクトに収納できるため、設置場所を取らない点も大きな魅力です。

具体的には、PULUZやNEEWERといったメーカーから、様々なサイズや機能を持つ撮影ブースが販売されています。一般的にLEDライトが内蔵されており、USBケーブルで給電するだけで、被写体をムラなく明るく照らし出すことが可能です。

製品によっては、明るさを調整できる調光機能や、光の色味を変えられる調色機能がついているものもあり、より凝った演出を手軽に実現できます。

また、白、黒、赤、緑など複数の色の背景シート（バックペーパー）が付属していることが多く、フィギュアのイメージに合わせて背景を瞬時に変更できるのも便利な点です。

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サイズ選びと注意点

撮影ブースを選ぶ際に最も大切なのは、撮影したいフィギュアに合ったサイズを選ぶことです。

20～30cm四方の小型のものはねんどろいどやプライズフィギュアなどに適していますが、1/7スケール以上の大きなフィギュアを撮影するには、40cm以上の大きめのサイズが必要になります。

ブースが小さいと、フィギュア全体を収めるのが難しくなったり、画角の自由度が制限されたりするため、「大は小を兼ねる」という考え方で少し余裕のあるサイズを選ぶことをおすすめします。

注意点としては、内蔵LEDの光が強すぎると感じた場合、光を和らげるディフューザー（薄い布など）が付属しているか確認すると良いでしょう。これがあるだけで、光がより柔らかくなり、自然な質感の写真を撮りやすくなります。

扱いやすい背景布の選び方

ある程度大きなフィギュアの撮影や、より広いスペースを活かした構図で撮影したい場合には、背景布が活躍します。

背景布を使用する最大の利点は、一枚で広範囲をカバーできるため、サイズの大きな被写体や複数のフィギュアを並べた撮影にも柔軟に対応できる点です。撮影ブースのようにサイズに縛られることがなく、背景と床面を一体化させたシームレスな背景を簡単に作れます。

背景布を選ぶ際に鍵となるのが、素材の選定です。おすすめは、ポリエステルなどの化学繊維でできた布です。

これらの素材は比較的シワになりにくく、アイロンがけも容易なため、きれいな背景を維持しやすくなります。逆に、綿などの天然素材はナチュラルな風合いが魅力ですが、シワになりやすく管理が難しい側面があります。

また、より本格的な撮影を目指すのであれば、「無反射植毛布」という選択肢も考えられます。これは表面がベルベットのように起毛しており、光をほとんど反射しないため、特に黒背景での撮影において、被写体をくっきりと浮かび上がらせる効果が絶大です。

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設置方法と注意点

背景布を設置するには、別途背景スタンドが必要になるのが一般的です。

スタンドと布、そして布を固定するためのクリップがセットになった製品（例：Hemmotopの背景布スタンドキット）も販売されており、これから始める方には便利です。

デメリットとしては、スタンドを設置するためのある程度のスペースが必要になること、そして布である以上、完全にシワをなくすのが難しい場合がある点が挙げられます。

撮影前には、低温でアイロンをかけるか、霧吹きで水を軽く含ませて吊るしておくなどの一手間を加えることで、より美しい背景を作ることが可能です。

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デザイン豊富な背景紙の活用

フィギュアの持つキャラクター性や物語性を写真で表現したい場合、デザインが施された背景紙は非常に効果的なツールとなります。

無地の背景とは異なり、背景紙には木目調やレンガ調、コンクリート調といったリアルなテクスチャから、ファンタジー世界の風景、SF的な空間まで、多種多様なデザインが印刷されています。

これらを用いることで、フィギュアをただ記録するだけでなく、まるでその世界に存在しているかのような、没入感の高い一枚を撮影できます。

例えば、「物撮りノート」のように、複数のデザインが一冊の本にまとまっている製品は、手軽に様々なシーンを試すことができて便利です。

また、箱庭技研などが販売する「ジオラマシート」は、より大きなサイズで本格的な情景を作り出すことに特化しています。これらの背景紙をフィギュアの足元に敷いたり、背後に立てかけたりするだけで、写真の雰囲気は劇的に変わるでしょう。

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メリットと注意すべき点

背景紙のメリットは、気分や撮影したいフィギュアに合わせて、手軽に背景を交換できる点にあります。

何種類か揃えておけば、表現の幅が大きく広がります。また、紙ならではのマットな質感は、余計な光の反射を抑え、撮影しやすいという利点も持ち合わせています。

一方で、背景紙は紙製品であるため、水濡れや汚れ、折れ曲がりに弱いというデメリットがあります。一度ついてしまった傷やシワは修正が難しく、消耗品であると割り切って使用することも必要です。

保管する際は、丸めて筒に入れるか、クリアファイルなどに入れて平らな状態で保管するなど、丁寧な取り扱いが求められます。

設置が簡単な背景ボード

背景紙と似ていますが、より立体感のある撮影を手軽に実現したい場合に便利なのが、背景ボードです。

背景ボードは、厚紙やスチレンボードなどに背景が印刷されたもので、背景紙よりも硬く厚みがあるのが特徴です。このため、壁際に立てかけるだけで自立し、床面用と壁面用の2枚を組み合わせることで、簡単にL字型の立体的な撮影スペースを作り出すことができます。

多くの製品はリバーシブル仕様になっており、一枚で表と裏、二つの異なるデザインを楽しめるため、コストパフォーマンスが高い点も魅力です。

例えば、片面がスタイリッシュなコンクリート調、もう片面が温かみのあるウッド調といったボードがあれば、クールなキャラクターから可愛らしいキャラクターまで、幅広く対応できます。

専用のクリップやブラケットが付属しているセットもあり、誰でも簡単に安定した背景を組むことが可能です。

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活用のポイントとデメリット

背景ボードの最大の強みは、その手軽さにあります。スタンドを組んだり、テープで固定したりといった手間がなく、思い立ったらすぐに撮影環境を整えられます。

床と壁の質感を合わせることで、まるでドールハウスの一室のような、リアルで奥行きのある空間を演出しやすいのもポイントです。

ただし、デメリットとしては、紙や布に比べて収納時にかさばる点が挙げられます。

ある程度の大きさがあるため、保管にはそれなりのスペースが必要です。また、表面に傷がつきやすい製品もあるため、フィギュアを置く際などには慎重な扱いが求められます。

無料で使える背景フリー素材

フィギュア撮影の背景は、必ずしも物理的なアイテムを購入する必要はありません。PCモニターやタブレット端末を活用すれば、コストを一切かけずに無限のバリエーションの背景を用意することが可能です。

この方法の結論は、初期投資を抑えつつ多様な背景を試したい方にとって、非常に有効な手段であるということです。

その理由は、インターネット上には商用利用も可能な高品質なフリー素材サイトが無数に存在し、風景、テクスチャ、イラストなど、あらゆる画像を背景として利用できるからです。

具体的には、撮影したいイメージに合った画像を検索し、PCやタブレットの画面に全画面表示させます。そして、そのモニターの前にフィギュアを配置して撮影するだけです。

例えば、バンダイナムコの「WONDER SCHOOL」のように、メーカーが公式にキャラクター撮影用の背景データを配布しているケースもあります。これらを利用すれば、公式の世界観に沿った写真を簡単に撮影できます。

メリットと撮影時の注意点

このデジタル背景の最大のメリットは、言うまでもなく無料であることと、背景のバリエーションが無限である点です。物理的な保管スペースも必要ありません。

しかし、この方法にはいくつかの注意点が存在します。一つ目は、モニター画面の反射です。部屋の照明やカメラ自体が画面に映り込んでしまうことがあるため、照明の位置を調整したり、部屋を暗くしたりする工夫が必要です。

二つ目は「モアレ」の発生です。モニターの画素とカメラの撮像素子が干渉し、縞模様が発生することがあります。少し角度を変えたり、ピントの位置をずらしたりすることで軽減できる場合があります。

最後に、モニターの解像度が低いと背景が粗く見えてしまうため、できるだけ高解像度のディスプレイを使用することが望ましいです。

表現を広げるフィギュア撮影背景のテクニック

基本的な背景アイテムを揃えたら、次は写真の表現力をさらに高めるためのテクニックに挑戦してみましょう。

ここでは、フィギュアの世界観を深める方法から、色の使い方、基本となる白と黒の背景を効果的に活用するコツまで、一歩進んだ撮影方法を解説します。

世界観を作る背景ジオラマ
印象を決める背景色の効果
基本の背景白を使いこなす
高級感を出す背景黒の撮り方
おすすめのフィギュア撮影背景の選び方

世界観を作る背景ジオラマ

フィギュアが持つ物語やキャラクター性を最大限に引き出し、見る人をその世界に引き込むためには、背景ジオラマが最も効果的な手段の一つです。

背景ジオラマは、単なる背景紙とは一線を画し、フィギュアが活躍する特定の情景を立体的に、あるいは臨場感たっぷりに再現することに特化しています。

例えば、荒廃した市街地、未来的な宇宙船の内部、静かな森の中など、キャラクターの出自や設定に合わせた背景を選ぶことで、写真に確固たるストーリー性が生まれます。

この分野で特に有名なのが「箱庭技研」が展開するジオラマシートです。豊富なラインナップに加え、表面にマットPPコーティングを施した無反射仕様の「PRO」シリーズなど、撮影時の使いやすさにも配慮された製品が揃っています。

これらのシートを背景と床面に設置するだけで、撮影スペースは一瞬にしてフィギュアの舞台へと変わります。

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没入感を高める工夫

ジオラマシートを使うメリットは、何と言ってもその圧倒的な没入感です。フィギュアと背景が一体となることで、一枚の写真からキャラクターの息遣いや物語の断片まで感じられるようになります。

一方で、特定の作品やスケールに特化したデザインが多いため、汎用性は低いという側面もあります。

また、クオリティの高い製品は価格もそれなりにするため、様々なジャンルのフィギュアを撮影する方にとっては、コストがかさむ可能性も考慮する必要があります。

しかし、お気に入りの一体を最高の形で写真に残したいと考えるならば、そのための投資価値は十分にあると言えるでしょう。

撮影で重要な背景色の効果

フィギュア撮影において、背景色は写真全体の雰囲気や印象を決定づける、非常に重要な要素です。何色を背景に選ぶかによって、フィギュアが持つ魅力の伝わり方は大きく変わってきます。

写真を見る人に与えたい印象を考え、それに合った色を選択することが、撮影の成功への鍵となります。色はそれぞれ心理的な効果を持っており、これを理解して活用することで、より意図的な写真表現が可能になるのです。

例えば、赤やオレンジといった暖色系の色は、情熱、活力、温かさといった印象を与えます。アクションシーンや、元気で明るいキャラクターの撮影に向いているでしょう。

一方、青や緑といった寒色系の色は、クール、静寂、知的といった印象を演出します。落ち着いた雰囲気のキャラクターや、神秘的なシーンの表現に適しています。

また、グレーやベージュなどの中間色は、主張が激しくないため被写体を引き立てやすく、ナチュラルで穏やかな雰囲気を作り出します。

色の組み合わせを考える

さらに一歩進んだテクニックとして、フィギュア本体の色と背景色の組み合わせを意識することも大切です。フィギュアのメインカラーと反対色（補色）を背景に選ぶと、互いの色が引き立ち、フィギュアの存在感が際立ちます。

逆に、フィギュアと似た色合い（類似色）でまとめると、写真全体に統一感が生まれ、洗練された印象になります。このように、色の関係性を考慮することで、表現の幅はさらに広がります。

万能で使いやすい背景白のコツ

フィギュア撮影における最も基本的で、かつ最も奥が深い背景が「白背景」です。

白背景は、フィギュアそのものの造形や色彩を、ありのままストレートに伝えるのに最適な選択と言えます。

なぜなら、背景に余計な情報がないため、鑑賞者の意識が自然とフィギュア本体に集中するからです。カタログ写真やレビューサイトなどで多用されることからも、その汎用性の高さがうかがえます。

白背景で撮影する大きなメリットは、光をよく反射するため、レフ板のような効果を発揮してくれる点です。

これにより、フィギュアの影になる部分が明るく持ち上がり、全体的にクリーンで明るい印象の写真に仕上がります。どんな色やデザインのフィギュアとも相性が良く、まず最初に揃えるべき基本の背景と言っても過言ではありません。

白背景撮影の注意点

このように万能に見える白背景ですが、きれいに撮影するにはいくつかのコツが必要です。最も注意すべきは「白飛び」です。

カメラが背景の白さに露出を合わせようとして、フィギュア本体、特に肌のような明るい部分の色が飛んで真っ白になってしまうことがあります。

これを防ぐには、カメラの露出補正機能を使い、少しマイナス側に設定（暗めに撮る設定）するのが有効です。

また、背景が白いため、フィギュアの輪郭が背景に溶け込んでしまい、立体感に欠ける写真になりがちです。これを避けるためには、照明の当て方が重要になります。

左右や少し斜め後ろから光を当てることで、フィギュアに適切な影を作り出し、立体感を強調することができます。ただ明るく撮るのではなく、光と影を意識することが、白背景を使いこなす鍵となります。

被写体が際立つ背景黒のテクニック

白背景が「ありのまま」を伝える背景だとすれば、黒背景は被写体をドラマチックに、そして高級感をもって演出するための背景です。

黒背景を選ぶ最大の理由は、背景に当たる光を吸収し、フィギュアに当たった光だけを浮かび上がらせる効果があるからです。

これにより、フィギュアの輪郭やハイライトが強調され、鑑賞者の視線は強く被写体に引きつけられます。静かで重厚な雰囲気や、ミステリアスなキャラクターの魅力を引き出したい場合に、黒背景は絶大な効果を発揮します。

素材選びも黒背景撮影の重要なポイントです。安価な黒い模造紙は光を反射してしまい、背景がグレーっぽく写りがちです。

より完璧な黒を目指すなら、前述の通り、光をほとんど反射しない「ウーペブラック」や「ハイミロン」といった撮影専用の素材を使用することをおすすめします。

これらの素材を使うことで、背景の存在感を極限まで消し去り、フィギュアだけが闇の中に浮かび上がるような幻想的な写真を撮ることが可能になります。

黒背景のデメリットと対策

黒背景の撮影には、いくつかのデメリットも伴います。最も顕著なのが、ホコリやゴミが非常に目立ちやすい点です。撮影前には背景を入念に清掃し、撮影中もブロワーなどでこまめにホコリを飛ばす必要があります。

また、髪の毛や衣装など、フィギュアの黒い部分が背景に溶け込んでしまい、輪郭が分からなくなってしまう「黒つぶれ」が起きやすい点にも注意が必要です。

これを防ぐためには、フィギュアの斜め後ろから弱い光（リムライトやエッジライトと呼ばれる）を当て、輪郭にハイライトを入れるライティングテクニックが有効です。

この一手間を加えることで、フィギュアが背景から分離し、立体感のある仕上がりになります。