ねんどろいどの撮影を屋外の素敵なロケーションで楽しみたいけれど、フィギュアの旅行における持ち運びはどうすれば良いのか、またスマホでの写真の撮り方に何か特別なコツはあるのか、といった疑問で一歩を踏み出せずにいませんか。
ドール撮影は気持ち悪いと思われないかという周囲の視線や、撮影マナーに関する不安を感じることもあるでしょう。
この記事では、そうした悩みを解消するために、ねんどろいどの野外撮影における具体的なコツから、ドール撮影におすすめの場所、さらには魅力的な背景の活かし方まで、幅広く解説していきます。
撮影クオリティを向上させる便利な小物や、表現の幅を広げるレンズ、画像の仕上げに役立つアプリの活用法も紹介します。まずは室内で練習したい方向けに、フィギュア撮影ブースやドール撮影スタジオについても触れていきますので、安心して屋外撮影デビューを目指せます。
この記事を読むことで、以下の点が明確になります。
- 屋外撮影に必要な持ち物や安全な運搬方法
- スマホでも実践できる具体的な撮影テクニック
- 周囲に配慮しながら撮影を楽しむためのマナー
- 撮影場所の選び方や魅力的な背景を活かす方法
ねんどろいど撮影を屋外で行う前の準備
- フィギュア旅行に必須の持ち運び方法
- 撮影クオリティを上げる便利な小物
- まずはフィギュア撮影ブースで練習
- スマホでのフィギュア写真の撮り方の基本
- ドール撮影は気持ち悪い?周囲への配慮
フィギュア旅行に必須の持ち運び方法

ねんどろいどを屋外へ持ち出す際、最も重要なのがフィギュアを安全に運ぶための方法です。適切なケースを用意することで、移動中の破損やパーツの紛失といったトラブルを防げます。
多くの方が利用しているのが、100円ショップで手に入るプラスチック製のケースです。特にセクションで区切られている小物入れや、ねんどろいどのサイズに合ったストックボックスが重宝します。
これらのケースに、フィギュア本体や交換用の表情パーツ、手足のパーツなどをキャラクターごとに分けて収納すると、現場でのパーツ交換がスムーズになります。
ケースに入れる際は、フィギュアが中で動いて傷つかないよう、緩衝材を詰める工夫が大切です。エアパッキン(プチプチ)や柔らかい布、カットしたスポンジなどを隙間に詰めることで、フィギュアをしっかりと固定できます。
特にスケールフィギュアのような大きくて繊細なものや、ドールを持ち運ぶ場合は、専用のドールバッグや、サイズに余裕のあるシューズボックスに緩衝材を敷き詰めて運ぶとより安心です。
ただし、これらの準備は荷物が増えるというデメリットにも繋がります。撮影したいフィギュアの数や撮影場所への移動手段を考慮して、最適な持ち運び方法を選択することが求められます。
撮影クオリティを上げる便利な小物
撮影のクオリティを一段階引き上げるためには、いくつかの便利な小物を活用するのがおすすめです。高価な機材でなくても、工夫次第で写真の印象を大きく変えることが可能です。
フィギュアを自立させるアイテム
まず挙げられるのが、ねんどろいどを台座なしで立たせるためのアイテムです。コクヨから販売されている「ひっつき虫」のような練り消し状の粘着剤は、多くの方が愛用しています。
これを少量ちぎってフィギュアの足の裏に付けることで、多少の風が吹いても倒れることなく、不安定な場所でも安定して立たせられます。
これにより、写真に台座が写り込むのを防ぎ、より自然な風景に溶け込んだ一枚を撮ることが可能です。
光をコントロールするアイテム
次に、光を調整するためのレフ板も非常に有効です。特に日中の屋外撮影では、太陽の位置によってフィギュアに強い影が落ちてしまうことがあります。
顔が暗く写ってしまう場合に、折り畳み式の小さなレフ板を使って光を反射させ、影になっている部分を明るく照らすだけで、表情が生き生きと見えます。レフ板がない場合でも、白い紙やハンカチで代用できます。
また、夜間のイルミネーション撮影などでは、下から光を当てることで幻想的な雰囲気を演出できます。このとき役立つのが、乾電池式で持ち運び可能なLEDトレース台です。
トレース台の上にフィギュアを置くことで、足元から柔らかい光で照らし、非日常的な写真を撮れるでしょう。
まずはフィギュア撮影ブースで練習

いきなり屋外で撮影することに抵抗がある場合や、カメラの基本操作に慣れたい場合は、まず室内で練習することから始めるのが良い方法です。フィギュア撮影ブースを用意すれば、人目を気にすることなく、自分のペースでじっくりと撮影技術を磨けます。
フィギュア撮影ブースとは、フィギュア撮影に適した背景と照明を手軽にセッティングできる箱型の簡易スタジオのことです。市販の製品も数多くありますが、段ボール箱やカラーボード、背景用の紙(画用紙やグラデーションペーパーなど)を使えば自作することもできます。

撮影ブースを利用する最大のメリットは、光のコントロールが容易である点です。室内では天候に左右されず、照明の位置や角度を自由に調整して、自分のイメージ通りのライティングを試せます。
ここで光の当て方によってフィギュアの印象がどう変わるかを学ぶことは、屋外撮影で自然光を活かす際の応用力に繋がります。
また、屋外では時間や人目が気になり、焦ってしまいがちですが、室内であれば落ち着いて構図やポージングを試行錯誤できます。屋外撮影に臨む前に、撮影ブースで納得がいくまで練習を重ねておくことが、成功への近道と言えるでしょう。

スマホでのフィギュア写真の撮り方の基本
最近のスマートフォンはカメラ性能が非常に高く、いくつかの基本的なポイントを押さえるだけで、一眼レフに引けを取らない魅力的な写真を撮影できます。高価なカメラがなくても、まずは手元のスマホで気軽に始めてみましょう。
最も簡単で効果的なテクニックの一つが、カメラの撮影アングルを工夫することです。スマホを普通に構えて撮影すると、どうしてもフィギュアを見下ろすような「俯瞰」の構図になりがちです。これではフィギュアが小さく見え、迫力に欠けてしまいます。
そこで試したいのが、スマートフォンを逆さに持って撮影する方法です。スマホを上下逆さまにすると、本体下部にあるカメラレンズの位置が地面に近くなります。
この状態で撮影することで、フィギュアの目線と同じ高さか、あるいは少し見上げるようなアングルで撮ることができ、生き生きとした存在感のある写真になります。
また、フィギュアに近づきすぎるとスマホの広角レンズの影響で歪みが生じることがあります。歪みを避けたい場合は、少し離れた位置からズーム機能を使って撮影するのがおすすめです。
ただし、過度なデジタルズームは画質が劣化するため、画質が荒れない範囲で調整することが大切です。撮影後に不要な部分を切り取るトリミングを前提に、少し広めに撮っておくのも良いでしょう。

ドール撮影は気持ち悪い?周囲への配慮

フィギュアやドールの屋外撮影を楽しむ上で、多くの人が気にするのが「周囲の目」です。残念ながら、「ドール撮影は気持ち悪い」といった偏見を持つ人がいる可能性はゼロではありません。
しかし、適切なマナーと配慮を心がけることで、トラブルを避け、自分自身も安心して撮影に集中できます。
大前提として、「誰もいないように見えても、誰かに見られている可能性がある」という意識を持つことが大切です。特に観光地や公園などでは、人がいないと思っていても、散歩中の人や他の観光客が通りかかることは頻繁にあります。挙動不審な態度を取らず、堂々と撮影している姿は、案外不審には見えにくいものです。
最低限守るべきマナーとして、挨拶は基本です。撮影中に通りかかった人から挨拶をされたら、きちんと挨拶を返しましょう。
もし「何をしているのですか?」と尋ねられた場合は、隠したりせず、「趣味で人形の写真を撮っています」と正直に説明するのが最善です。カメラの画面を見せて、実際に撮った写真を見せるのも、相手に安心感を与える有効な方法です。
最も重要なのは、他人の迷惑にならないことです。立ち入り禁止の場所には絶対に入らない、通行の邪魔になるような場所で長時間撮影しない、大声で騒がないといった常識的な行動を心がけましょう。
周囲への配慮を忘れずにマナーを守って撮影することが、結果的に自分たちの活動の場を守ることに繋がります。
ねんどろいど撮影を屋外で成功させる技術
- ドール撮影におすすめの場所と選び方
- ねんどろいど野外撮影の基本的なコツ
- フィギュア写真の撮り方で背景を活かす
- 表現が変わるスマホ用レンズの選び方
- 撮影後に役立つ便利な写真加工アプリ
ドール撮影におすすめの場所と選び方

屋外撮影の魅力を最大限に引き出すためには、撮影場所の選定が非常に重要です。ただ自然光で撮るだけでなく、「なぜこの場所で、このキャラクターを撮るのか」というテーマ性を持たせることで、写真に物語が生まれます。
場所選びのポイント
場所を選ぶ際は、キャラクターの世界観や季節感を考慮することが鍵となります。
- 自然豊かな場所: 桜や紅葉、ひまわり畑といった花の名所は、季節感を演出しやすく、フィギュアを華やかに見せてくれます。キャラクターのイメージカラーに合った花を選ぶのも面白いでしょう。
- 作品の聖地: アニメやゲームの舞台となった場所(聖地)や、特撮のロケ地で撮影すれば、キャラクターが本当にその世界に存在しているかのような、臨場感あふれる写真を撮ることができます。
- 雰囲気のある場所: 必ずしも有名な観光地である必要はありません。都会の裏路地、レトロな街並み、雰囲気のあるカフェなど、その場所ならではの空気が伝わるロケーションも魅力的です。
避けるべき場所と注意点
一方で、場所選びには注意も必要です。例えば、水着キャラクターを撮影する際に、濁った川辺やゴミが散乱した砂浜を選ぶと、せっかくのフィギュアの魅力が半減してしまいます。
キャラクターがその場所にいて「嬉しい」と感じられるような、美しい背景を選んであげることが大切です。
また、前述の通り、撮影禁止の場所や私有地、他人の迷惑になる場所での撮影は厳禁です。事前にインターネットの地図や情報サイトで下調べをして、撮影しても問題ない場所かを確認してから出かけるようにしましょう。
ねんどろいど野外撮影の基本的なコツ
撮影場所に慣れてきたら、次は構図を工夫して、より印象的な写真を撮るためのコツを実践してみましょう。少しカメラの角度を変えたり、被写体の配置を意識したりするだけで、写真の出来栄えは大きく向上します。
アングルと構図の工夫
ありきたりな写真から脱却するために、いくつかの構図テクニックを試してみるのがおすすめです。
- 斜め撮り: スマートフォンやカメラを少し傾けて撮影するだけで、写真に動きやダイナミックさが生まれます。特に、フィギュアに空を見上げているようなポーズをさせたい時、無理に首を上に曲げるとジョイントが見えて不自然になりがちですが、カメラ自体を傾けることで自然に見上げているような構図を作れます。
- 引きの構図: あえてフィギュアを小さく写し、広大な風景の中に配置することで、その場の空気感やスケール感を表現できます。フィギュアとカメラの間にあえて草木などの障害物を入れる「前ボケ」のテクニックを使うと、鑑賞者が覗き込んでいるような奥行きのある写真になります。
- 日の丸構図の活用: 写真の基本として、被写体を真ん中に置く「日の丸構図」は平凡になりがちだとされますが、意図を持って使えば非常に効果的です。例えば、複数のキャラクターが集合した記念写真や、シンメトリーな建築物を背景にする場合など、被写体の存在感を強調したい時には最適な構図と言えます。
これらのコツは、あくまで表現の手段の一つです。まずは色々な角度から撮影してみて、自分が「良いな」と感じる構図を見つけることが上達への第一歩です。
フィギュア写真の撮り方で背景を活かす

フィギュア撮影において、背景はキャラクターと同じくらい重要な要素です。背景を効果的に使うことで、写真の雰囲気や物語性を豊かにできます。
背景をぼかして主役を引き立てる
背景をぼかす(ボケさせる)ことは、主役であるフィギュアを際立たせるための基本的なテクニックです。スマートフォンの場合は「ポートレートモード」などの機能を使えば、誰でも簡単に背景がボケた写真を撮影できます。
これにより、背景のごちゃごちゃした情報が整理され、鑑賞者の視線が自然とフィギュアに集中します。一眼レフカメラの場合は、絞り値(F値)を小さく設定することで、より美しいボケ味を作り出すことが可能です。
背景とキャラクターのストーリーを考える
背景は単なる飾りではありません。背景とキャラクターを組み合わせることで、一枚の写真にストーリーが生まれます。
例えば、冬のイルミネーションを背景にすれば、ロマンチックな雰囲気を演出できます。キャラクターの衣装の色とイルミネーションの色を合わせたり、逆に反対色で際立たせたりと、色の組み合わせを考えるのも楽しいでしょう。
また、桜や海といった季節感のある背景は、その時期にしか撮れない特別な一枚になります。
撮影する際には、ただフィギュアを置くだけでなく、「このキャラクターがこの場所にいたら、どんな表情で、どんなポーズをするだろう?」と想像を膨らませてみることが、魅力的な写真を撮るための鍵となります。
表現が変わるスマホ用レンズの選び方
スマートフォンのカメラに外付けのコンバージョンレンズを装着することで、標準レンズだけでは撮れないような、一味違った写真を撮影できます。
様々な種類のレンズがあり、それぞれに特徴があるため、撮りたい写真のイメージに合わせて選ぶのが良いでしょう。
レンズの種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
マクロレンズ | 被写体に非常に近づいて撮影できる | ねんどろいどの細かな表情や衣装のディテールを大きく写せる | ピントが合う範囲が非常に狭い |
広角レンズ | 標準よりも広い範囲を写せる | 広大な風景とフィギュアを一緒にダイナミックに写せる | 画面の端が歪みやすい |
魚眼レンズ | 180度に近い画角で撮影できる | デフォルメされたようなユニークで面白い写真が撮れる | 日常的な撮影には不向き |
マクロレンズの活用
ねんどろいど撮影で特に活躍するのがマクロレンズです。これを使えば、肉眼では見過ごしがちな瞳の中のプリントや、衣装の細かな造形までくっきりと写し出すことができ、フィギュアの作り込みの凄さを再発見できます。
レンズ選びの注意点
スマホ用レンズを選ぶ際の注意点として、レンズの品質によっては画質が低下したり、写真の四隅が暗くなる「ケラレ」が発生したりすることがあります。
また、スマートフォンの機種によっては、レンズの取り付け位置が合わない場合もあるため、購入前に自分のスマホに対応しているかを確認することが大切です。
安価なものから試してみて、自分の撮影スタイルに合ったレンズを探していくのがおすすめです。
撮影後に役立つ便利な写真加工アプリ

撮影した写真は、アプリを使って少し加工を施すだけで、見違えるほどクオリティがアップします。難しく考える必要はなく、明るさや色合いを調整するだけでも、写真の印象は大きく変わります。
基本的な写真加工
多くのスマートフォンに標準で搭載されている編集機能や、無料のアプリでも、プロ並みの調整が可能です。代表的なアプリとしては「Snapseed」や「Adobe Lightroomモバイル版」などがあります。
まず試したい基本的な機能は以下の通りです。
- 明るさの調整: 少し暗く写ってしまった写真を明るくするだけで、フィギュアの表情がはっきりと見え、元気な印象になります。
- コントラストの調整: 明るい部分と暗い部分の差をはっきりさせることで、メリハリのある引き締まった写真になります。
- 彩度の調整: 写真全体の色鮮やかさを調整します。彩度を上げるとポップで鮮やかな印象に、下げると落ち着いたシックな雰囲気になります。
- トリミング: 不要な部分を切り取って、構図を整えます。被写体の配置を調整することで、写真の主題がより明確になります。
加工の注意点
写真加工は非常に楽しい作業ですが、やりすぎてしまうと不自然な仕上がりになってしまうこともあります。特に彩度の上げすぎや、シャープネスのかけすぎは、画質が劣化して見える原因にもなります。
あくまで「撮影した写真の魅力を引き出す」ための補助的な手段として、自然な仕上がりを心がけることが大切です。
ねんどろいど撮影を屋外で安全に楽しもう
この記事では、ねんどろいどの屋外撮影を成功させるための準備、テクニック、そしてマナーについて解説してきました。最後に、安全に楽しく撮影を続けるための要点をまとめておきます。
- フィギュアの持ち運びには100円ショップのケースが便利
- ケース内では緩衝材を使いフィギュアをしっかり固定する
- パーツの紛失を防ぐためキャラクターごとに小分けにする
- 「ひっつき虫」を使えば台座なしで自立させられる
- レフ板や白い紙で光を反射させると顔の影が消える
- スマホは逆さに持って低いアングルから撮ると迫力が出る
- 屋外撮影が不安ならまず撮影ブースで練習する
- 撮影場所はキャラクターの世界観や季節感を考えて選ぶ
- 「なぜこの場所で撮るのか」というテーマ性を持つ
- 立ち入り禁止や私有地では絶対に撮影しない
- 通行の邪魔になる場所での長時間の撮影は避ける
- 常に「見られている」という意識を持ち堂々と行動する
- 挨拶や声かけへの対応は正直かつ丁寧に行う
- 背景をぼかすと主役のフィギュアが引き立つ
- 全ての準備とマナーを守り屋外撮影を心から楽しむ