フィギュアの持ち歩き方｜ケースや100均グッズを比較解説

お気に入りのフィギュアと一緒にお出かけしたいと考えたことはありませんか。

近年、推し活の一環として、カフェや旅行先でフィギュアを撮影する方が増えています。しかし、いざフィギュアを持ち歩きするとなると、その持ち歩き方に悩み、破損や紛失を心配する方も少なくありません。

特に、繊細な造形のミニフィギュアやパーツの多いねんどろいど、カプセルトイで手に入れたガチャ フィギュアなどは、どのような持ち運び ケースやポーチに入れれば良いのか迷うところです。

最近では100均でも便利なグッズが販売されており、選択肢が豊富なため、それぞれの方法を比較して最適なものを見つけることが大切になります。

この記事では、大切なフィギュアを安全に持ち運ぶための具体的な方法や、様々なアイテムのメリット・デメリットを詳しく解説します。

フィギュア持ち歩きの基本とアイテム選び

傷や破損を防ぐ基本的な持ち歩き方

大切なフィギュアを安全に持ち歩くためには、いくつかの基本的なポイントを押さえることが鍵となります。何よりも大切なのは、フィギュア本体を衝撃や振動から守り、パーツの紛失を防ぐことです。

まず、フィギュアをケースやポーチに入れる際は、中で本体がガタガタと動かないように固定する必要があります。

ケースのサイズがフィギュアに対して大きすぎると、移動中の揺れで内部に何度も衝突し、塗装の剥がれや細かいパーツの破損につながる可能性があります。これを防ぐためには、フィギュアのサイズに合ったケースを選ぶことが第一歩です。

次に、緩衝材を効果的に使用することが考えられます。柔らかい布やティッシュ、綿、ウレタンスポンジなどでフィギュア全体を優しく包むことで、外部からの衝撃を和らげられます。

特に、細くて折れやすい部分や、外れやすい付属品がある場合は、重点的に保護すると良いでしょう。フィギュア同士が直接触れ合わないように、一つずつ個別に包む配慮も大切です。

以上の点を踏まえると、フィギュアの持ち歩き方で最も重要なのは「固定」と「衝撃吸収」の2点です。これらの対策を講じることで、お気に入りのフィギュアを綺麗な状態のまま、安全に目的地まで運ぶことが可能になります。

大切に運ぶための専用持ち運び ケース

フィギュアを最大限安全に持ち運びたいと考える方には、専用の持ち運び ケースが最も適した選択肢と言えます。これらのケースは、フィギュアの保護を第一に考えて設計されており、安心して任せることができます。

専用ケースのメリット

専用ケースの最大のメリットは、その優れた保護性能にあります。硬質プラスチックやアルミ製のアタッシュケースのような頑丈な外装が、外部からの圧力や衝撃をしっかりと防ぎます。

内部には、フィギュアの形に合わせてカットされたウレタンスポンジや、自由に配置を変えられる仕切りが備わっていることが多く、フィギュアを確実に固定できます。これにより、移動中の振動によるダメージを最小限に抑えることが可能です。

また、複数のフィギュアを一度に、かつ整理して収納できる点も魅力です。仕切りを使えば、フィギュア本体と交換用パーツを分けて収納できるため、パーツ同士がぶつかって傷つく心配もありません。

注意点とデメリット

一方で、デメリットも存在します。専用ケースは保護性能が高い分、サイズが大きくかさばりがちで、日常的にカバンに入れて持ち歩くには不便を感じるかもしれません。

旅行やイベントなど、特定の目的のために複数のフィギュアを運ぶ際には非常に役立ちますが、普段使いには向かない場合もあります。

さらに、機能性が高いことから、価格も他の選択肢に比べて高価になる傾向があります。数千円から一万円以上するものも珍しくなく、初期投資としては少しハードルが高いと感じる方もいるでしょう。

したがって、保護性能を最優先し、予算に余裕がある場合に検討するのが良い選択と考えられます。

推し活に最適なキャラクターポーチ

近年、推し活文化の広がりとともに人気を集めているのが、フィギュアやぬいぐるみを見せながら持ち運べるクリアポーチです。デザイン性が高く、お気に入りのキャラクターをアピールできるのが最大の特徴です。

見せる収納としての魅力

キャラクターポーチの多くは、片面または全面が透明なビニール素材で作られています。このため、ポーチにフィギュアを入れたまま、その姿を外から眺めたり、カバンに付けてアクセサリーのように楽しんだりすることが可能です。いわゆる「痛バッグ」のように、自分の「推し」をアピールするアイテムとして活躍します。

特に、外出先でフィギュアを取り出して写真を撮りたい場合に便利です。ポーチに入れたままでもある程度の保護ができますし、撮影の際もすぐに取り出せます。カラビナやストラップが付いている製品が多く、バッグやベルトループに簡単に取り付けられる手軽さも人気の理由です。

保護性能に関する注意点

ただし、専用のハードケースと比較すると、保護性能は劣る点を理解しておく必要があります。素材が柔らかいビニールであるため、強い衝撃や圧力がかかった場合には、中のフィギュアが破損する可能性があります。満員電車の中など、カバンが圧迫されるような状況では特に注意が求められます。

また、ポーチのサイズがフィギュアに合っていないと、中で動いてしまい、細かい傷が付く原因にもなります。デザイン性や手軽さを重視する一方で、保護性能にはある程度の限界があることを念頭に置き、使用する場面を選ぶことが大切です。

100均で揃えられる便利なグッズ

フィギュアの持ち運びを手軽に、そして低コストで始めたい方にとって、100円ショップはまさに宝の山です。近年は推し活グッズのコーナーが充実しており、様々なアイデア商品を安価で手に入れることができます。

代表的なアイテムとしては、透明なビニール製のポーチが挙げられます。サイズやデザインのバリエーションが豊富で、持ち運びたいフィギュアの大きさや数に合わせて選べるのが魅力です。中にはマチが広く、厚みのあるフィギュアにも対応できるタイプもあります。

また、食品保存用のプラスチック容器（タッパー）も非常に有用です。硬さがあるため外部からの衝撃に強く、サイズも様々です。中にメラミンスポンジや緩衝材を敷き詰めれば、安価で保護性能の高いオリジナルケースが完成します。

さらに、細かなパーツを収納するのには、ビーズや薬を整理するための仕切り付きプラスチックケースが役立ちます。ねんどろいどのように交換用の表情パーツや小物が多数あるフィギュアの場合、これらを整理して安全に運ぶのに最適です。

100均グッズのメリットは、何と言ってもその価格と種類の豊富さです。気軽に試せるため、自分のフィギュアに最適な方法を見つけるための試行錯誤がしやすいでしょう。ただし、商品の耐久性は価格相応の場合もあるため、長期間の使用や絶対的な安全性を求める場合は、あくまで一時的な利用と考えるのが賢明かもしれません。

各アイテムのメリット・デメリットを比較

これまで紹介してきたフィギュア持ち運び用アイテムには、それぞれ異なる特徴があります。どの方法が自分にとって最適か判断するために、ここで各アイテムのメリットとデメリットを一覧で比較してみましょう。

アイテム名	メリット	デメリット	価格帯の目安
専用持ち運びケース	・保護性能が非常に高い ・複数のフィギュアやパーツを整理して収納可能	・サイズが大きくかさばる ・価格が高価	2,000円～15,000円
キャラクターポーチ	・フィギュアを見せながら持ち運べる ・デザイン性が高く、推し活に最適 ・取り出しが容易	・保護性能は高くない ・強い衝撃や圧力には弱い	800円～3,000円
100均グッズ	・非常に安価で手軽に試せる ・種類が豊富で応用範囲が広い	・耐久性は価格相応の場合がある ・完璧なサイズを見つけるのが難しいこともある	110円～
自作ケース	・フィギュアのサイズに完璧に合わせられる ・低コストで高い保護性能を実現可能	・作成に手間と時間がかかる ・見栄えは個人の技量に左右される	200円～1,000円

このように、一概にどのアイテムが一番良いとは言えず、目的や用途によって最適な選択は異なります。

例えば、絶対にフィギュアを傷つけたくない大切なイベントへの持ち運びなら「専用ケース」、日常的に推しをアピールしたいなら「キャラクターポーチ」、まずは手軽に試したいなら「100均グッズ」といった使い分けが考えられます。

これらの情報を参考に、ご自身のフィギュアの種類、持ち運ぶ頻度やシチュエーション、そして予算に合わせて、最適なアイテムを選んでみてください。

種類別に見るフィギュアの持ち歩きの工夫

ねんどろいどを安全に持ち運ぶには

デフォルメされた可愛らしい姿で人気の「ねんどろいど」は、交換用の表情パーツや手足、小物といった付属品が豊富な点が魅力です。しかし、この特徴は持ち運びの際に注意すべき点にもなります。

最も懸念されるのは、細かなパーツの紛失や破損です。本体と一緒に無造作にケースに入れてしまうと、移動中の振動でパーツ同士がぶつかり、傷が付いたり、小さな部品がどこかへ行ってしまったりする可能性があります。

これを防ぐためには、本体とパーツ類を別々に収納するのが最も効果的です。100円ショップなどで手に入る、仕切りが細かく付いたプラスチックケース（ピルケースやビーズケースなど）を活用するのがおすすめです。

表情パーツ、腕パーツ、小物などをセクションごとに分けて収納すれば、紛失のリスクを大幅に減らせます。本体は、傷がつかないように柔らかい布やミニポーチに個別に入れておくと、さらに安全です。

外出先でポーズや表情を変えて撮影を楽しみたい場合は、このようにパーツを整理しておくと、目的のパーツを素早く見つけられて非常に便利です。

逆に、撮影目的でなく単に持ち運びたいだけであれば、あらかじめ本体に好きなパーツをすべて取り付け、ポーズを固定した状態で緩衝材に包んで運ぶという方法もあります。この方法なら、パーツをばらばらにして運ぶ必要がなくなります。

細かいミニフィギュアの収納アイデア

トレーディングフィギュアや食玩など、サイズが10cm以下のミニフィギュアは、コレクション性が高く数が増えがちです。これらを複数まとめて持ち運びたい場合、フィギュア同士がぶつかり合って破損しないような工夫が求められます。

ここでも活躍するのが、仕切りの付いたコレクションケースです。一つの区画に一体ずつフィギュアを収納することで、互いの干渉を防ぎ、安全に運ぶことができます。

仕切りのサイズを自由に変更できるタイプを選ぶと、様々な大きさのフィギュアに対応できて便利です。ケースの底にフェルト生地や薄いスポンジを敷いておくと、より衝撃を和らげることができます。

また、一つ一つのフィギュアを個別に保護する方法も有効です。

小さなチャック付きポリ袋に一体ずつ入れたり、ホコリ取り用のエアダスターで知られるOAサプライメーカーが販売する、機材保護用のクッションポーチなども活用できます。これらはクッション性が高いため、複数のフィギュアを一つの大きめな箱にまとめる際にも、個別の保護材として役立ちます。

いずれの方法でも、フィギュアの突起部分や繊細な装飾が他のフィギュアに引っかからないように配慮することが、破損を防ぐ上で大切になります。

ガチャフィギュアを保護するテクニック

カプセルトイで手に入る「ガチャフィギュア」は、手軽に入手できる反面、作りが繊細で壊れやすいものも少なくありません。特に、キャラクターが持つ細い武器やアンテナ、動物の尻尾といった突起部分は、持ち運びの際に最も破損しやすい箇所です。

これらのフィギュアを保護するには、個別の丁寧な梱包が不可欠です。最も簡単な方法は、一つずつティッシュペーパーやキッチンペーパーで優しく包み、テープで軽く留めることです。さらにその上から気泡緩衝材（プチプチ）で包むと、保護性能は格段に向上します。

より確実な方法として、小さなタッパーの中に綿を敷き詰め、その中にフィギュアを埋めるようにして収納するテクニックもあります。綿がフィギュア全体を優しくホールドするため、外部からの衝撃が直接伝わるのを防いでくれます。

複数のガチャ フィギュアを運ぶ際は、それぞれを個別に梱包した上で、まとめて一つの硬めのケースに入れるのが理想的です。このひと手間をかけることで、バッグの中で他の荷物に押されて破損するような事態を避けられます。安価で手に入れたフィギュアであっても、大切に扱う心がけが重要です。

身近なもので作るオリジナルケース

市販のケースでサイズが合うものが見つからない場合や、できるだけコストを抑えたい場合には、身近なものを活用してオリジナルの持ち運びケースを自作するという方法があります。

最もポピュラーなのが、プラスチック製の食品保存容器（タッパー）とスポンジを組み合わせる方法です。

準備するもの

• 食品保存容器（タッパー）: 持ち運びたいフィギュアが余裕をもって収まるサイズのものを選びます。透明なものを選ぶと、中身が確認しやすくて便利です。
• スポンジ: 容器の深さに合った厚みのものを用意します。食器洗い用スポンジ、メラミンスポンジ、梱包用のウレタンスポンジなどが使用できます。フィギュアの形にくり抜く作業を考慮すると、ある程度硬さのあるメラミンスポンジやウレタンスポンジが適しています。
• カッターナイフやデザインナイフ: スポンジを加工するために使用します。

作成手順

1. まず、スポンジを容器の底の大きさに合わせてカットし、容器に敷き詰めます。
2. 次に、スポンジの上にフィギュアを置き、その輪郭をペンなどで薄くマーキングします。
3. マーキングした線に沿って、カッターナイフでフィギュアが収まる深さまでスポンジをくり抜きます。この際、フィギュアが少しきつめに収まるくらいのサイズにくり抜くと、中で動かずしっかりと固定できます。
4. くり抜いた部分にフィギュアをはめ込み、容器の蓋を閉めれば完成です。

この方法の最大のメリットは、どんな形状のフィギュアにも完璧にフィットする収納スペースを作れる点です。これにより、移動中の振動から確実にフィギュアを守ることができます。低コストで高い保護性能を実現できる、非常に合理的な持ち運び方と言えるでしょう。

持ち運び前提の公式フィギュアとは

フィギュアを持ち運んで楽しむという需要の高まりを受け、近年ではメーカー自身が「持ち運び」をコンセプトにした商品を展開するケースも見られます。これらの公式グッズは、デザイン性と保護性能を両立させているのが特徴です。

例えば、あるアニメ作品のグッズとして展開された「モバイルフィギュア」シリーズは、フィギュアが初めからボトル状のクリアケースに入った状態で販売されています。

このケースにはストラップホールが付いており、カバンなどに取り付けて持ち運ぶことが想定されています。ケースに入ったまま飾ることもでき、ホコリや傷からフィギュアを守りながらディスプレイと持ち運びを両立できる、新しい形のフィギュアです。

このような商品は、ユーザーがケースやポーチを別途用意する必要がなく、購入してすぐに持ち出せる手軽さが魅力です。また、作品の世界観に合わせてデザインされているため、ファンアイテムとしての満足度も高いでしょう。

まだ種類は多くありませんが、今後このような持ち運びを前提とした公式フィギュアが増えていく可能性があります。フィギュアの新しい楽しみ方として、今後の商品展開に注目するのも面白いかもしれません。

自分に合うフィギュアの持ち歩きスタイル

この記事では、大切なフィギュアを持ち歩くための様々な方法と工夫について解説しました。最後に、自分に最適な持ち運びスタイルを見つけるためのポイントをまとめます。

• フィギュアの持ち運びで最も重要なのは「固定」と「衝撃吸収」
• 移動中の振動でフィギュアが動かないようサイズに合ったケースを選ぶ
• 緩衝材を使い外部からの衝撃を和らげることが破損防止につながる
• 保護性能を最優先するなら硬質な専用ケースが最適
• 専用ケースは頑丈だがサイズが大きく高価な傾向がある
• 推し活でフィギュアを見せたいならクリアポーチが活躍する
• クリアポーチはデザイン性が高いが保護性能はハードケースに劣る
• 手軽さとコストを重視するなら100均グッズの活用がおすすめ
• 100均のタッパーや仕切りケースはアイデア次第で便利に使える
• ねんどろいどは本体とパーツを分けて収納するのが紛失防止の鍵
• ミニフィギュアは仕切り付きケースで個別に収納すると安全
• ガチャフィギュアは破損しやすいため一つずつ丁寧に梱包する
• タッパーとスポンジでフィギュアにぴったりの自作ケースも作成可能
• メーカーから持ち運びを前提とした公式フィギュアも販売されている
• 目的や予算、フィギュアの種類に応じて最適な方法を使い分ける