一番くじ転売はうざいだけ?買い占めの仕組みと問題を解説

一番くじ転売はうざいだけ?買い占めの仕組みと問題を解説

楽しみにしていた一番くじの発売日、お店に行ったら既に完売していて「一番くじの転売、うざい」と感じた経験はありませんか。

発売日当日の買い占めは本当に迷惑な行為で、純粋に楽しみたいファン、特に子どもたちの気持ちを踏みにじるものです。中には「もう一番くじなんて嫌い」とさえ感じてしまう方もいるかもしれません。

しかし、なぜコンビニでのロット買いや「全部ください」と言って全てを買い占める行為はなくならないのでしょうか。そもそも、一番くじの景品を転売することは禁止されているのか、買い占めは禁止できないのかといった疑問も浮かびます。

この記事では、メルカリなどで見かける転売は本当に儲かるのか儲からないのか、利益を出すタイミング、そして買い占めの総額はいくらになるのかといった実態について、多角的な視点から詳しく解説します。

この記事で分かること
  • 一番くじの買い占めがなぜ迷惑行為とされるのか
  • 転売ビジネスが儲かる仕組みと賛否両論の実態
  • 買い占めや転売に関する公式・店舗側のルール
  • 転売問題の背景にある複雑な構造
目次
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「一番くじの転売がうざい」と感じる買い占めの実態

  • 「買い占めは迷惑」と感じる理由
  • なぜ当日買い占めが起こるのか
  • 「全部ください」の総額はいくら?
  • コンビニでのロット買いは可能なのか
  • なぜ買い占めは禁止されないのか
  • 「もう一番くじは嫌い」というファンの声

「買い占めは迷惑」と感じる理由

「買い占めは迷惑」と感じる理由

一番くじの買い占めが多くの人にとって迷惑だと感じられる最大の理由は、純粋にくじを楽しみたいファン、とりわけ子どもたちのささやかな楽しみを奪ってしまう点にあります。

数日前からお小遣いを貯めて発売を心待ちにしていたにもかかわらず、発売日の朝一番にお店へ向かったところ、既に大人が全て買い占めてしまった後だった、という状況は少なくありません。

特に、取扱店舗が限られる地方では、くじを引けるチャンスそのものが貴重です。そのような状況で特定の個人が商品を独占してしまうと、他の多くの人が参加する機会を完全に失うことになります。

くじ引きの「何が当たるかわからない」というワクワク感や、お目当ての景品を自力で引き当てた時の喜びは、一番くじの醍醐味です。

しかし、買い占め行為は、この体験の機会を金銭的な力で奪い去ってしまいます。そのため、多くのファンが不公平感や怒りを覚え、「迷惑だ」と感じるのです。

なぜ当日買い占めが起こるのか

発売日当日の買い占めが横行する背景には、主に二つの側面が存在します。一つは「転売による利益目的」、もう一つは「ファンによるコンプリート目的」です。

転売目的の買い占め

最も大きな要因は、転売市場の存在です。一番くじの上位賞や、最後のくじを引いた人がもらえるラストワン賞は、フリマアプリなどで高値で取引される傾向にあります。

転売ヤーと呼ばれる人々は、これをビジネスチャンスと捉え、発売と同時に大量購入、あるいは1セット全てを買い占めることで、利益が見込めるレアな景品を確実に入手しようとします。

人気のアニメやゲームのくじほど、この傾向は顕著になります。

ファン心理と店舗側の事情

一方で、作品の熱心なファンが、全ての景品を揃えたいという「コンプリート欲」からロット買い(1セット丸ごと購入)を行うケースもあります。また、店舗側にも、買い占めを容認せざるを得ない事情が存在します。

くじの販売には、上位賞が先に出てしまうと下位賞ばかりが売れ残り、不良在庫になってしまうリスクが伴います。そのため、一度に全て購入してくれる客は、店舗にとって在庫リスクを確実に解消してくれるありがたい存在でもあるのです。

このように、転売ヤーの利益追求、ファンの収集欲、そして店舗側の経営的な思惑が絡み合い、当日買い占めという現象が後を絶たない状況を生んでいます。

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「全部ください」の総額はいくら?

「全部ください」の総額はいくら?

一番くじを1セット丸ごと購入する、いわゆる「ロット買い」の総額は、くじ1回あたりの価格と1セットに含まれるくじの総数によって決まります。

一般的に、一番くじは1セットが70枚から80枚程度で構成されており、1回の価格は700円台から900円台が主流です。

したがって、「全部ください」と購入した場合の金額は、おおよそ6万円から7万円程度になることがほとんどです。具体的な計算例を以下の表に示します。

1回のくじ価格1ロットの枚数ロット買いの総額(目安)
750円80枚60,000円
790円80枚63,200円
850円80枚68,000円
900円80枚72,000円

このように、決して安い金額ではありません。しかし、転売目的の個人やグループにとっては、これだけの初期投資をしても、上位賞やラストワン賞を高値で売却することで利益が見込めると判断されているのが現状です。

小学生が貯めたお小遣いとは比較にならない資金力が、市場の買い占めを可能にしています。

コンビニでのロット買いは可能なのか

結論から言うと、コンビニエンスストアで一番くじをロット買い(1セット丸ごと購入)することは、店舗の方針次第で可能な場合があります。ただし、誰もが簡単にできるわけではなく、いくつかの条件が絡んできます。

本来、一番くじの公式サイトなどでは、ロット単位での予約販売は基本的に受け付けていないと案内されています。販売は発売日以降、店頭での通常購入が原則です。

しかし、実際には一部の店舗、特に個人経営のコンビニなどでは、オーナーの裁量でロット買いの予約を受け付けたり、常連客の要望に応じて取り置きしたりするケースが見られます。

これは、前述の通り、店舗側にとって在庫が確実に売れるという大きなメリットがあるためです。転売目的の人々は、こうした店舗に目をつけて事前に交渉している可能性も考えられます。

一方で、多くのチェーン店や直営店では、より多くの顧客に公平に機会を提供するため、ロット買いを断ったり、「お一人様〇回まで」といった購入制限を設けたりしています。

都心部や公式ショップでは制限がある店舗が多い一方、地方では制限のない店舗も少なくなく、その対応は一貫していません。

なぜ買い占めは禁止されないのか

なぜ買い占めは禁止されないのか

一番くじの買い占めが禁止されない背景には、法的な制約の難しさと、販売店側の経営事情が深く関わっています。まず、法的な観点から見ると、商品を独占的に買い占める行為そのものを直接的に禁止する法律はありません。

購入者がどのような目的で商品を買うか(個人で楽しむ、転売する)に関わらず、店側が一度商品を販売した以上、その所有権は購入者に移ります。そのため、店舗が特定の客に対して「転売目的だから」という理由だけで販売を拒否することは困難です。

次に、販売店側の視点です。店舗にとって一番くじは、客寄せの効果がある一方で、売れ残れば損失となるリスク商品を抱えることになります。

特に、人気の上位賞がなくなると、残りの下位賞だけを引く客は少なくなり、大量の在庫を抱えることになりかねません。そのため、一度に全てを買い取ってくれる顧客は、店舗の売り上げを確保し、在庫リスクをなくしてくれる「上客」と見なされる場合があるのです。

一部の店舗では独自に購入回数制限を設けるなどの対策を講じていますが、これはあくまで店舗ごとの善意や方針によるものであり、全ての店舗に強制できる統一されたルールは存在しないのが現状です。

「もう一番くじは嫌い」というファンの声

買い占めや高額転売が横行する現状は、純粋に作品やキャラクターを愛するファンの心を深く傷つけ、結果として「もう一番くじは嫌い」という深刻なファン離れを引き起こしています。

ファンが一番くじに求めるのは、単に景品という「モノ」だけではありません。発売日を心待ちにする期待感、少ないお小遣いを握りしめて挑戦する緊張感、そしてくじをめくった瞬間の「一喜一憂」という体験そのものです。

しかし、財力に物を言わせた買い占めは、この「くじを引く楽しみ」を根こそぎ奪ってしまいます。

特に、自分の子どもが悲しむ姿を目の当たりにした親からは、「運試しであるはずのくじが、ただの財力勝負になっている」「転売ヤーの無表情な作業を子どもには見せたくない」といった切実な声が上がっています。

このように、コミュニティやファン同士の健全な楽しみであったはずの文化が、一部の利益追求者の行動によって歪められ、ファンが作品や関連商品そのものに嫌悪感を抱いてしまうという、非常に悲しい状況が生まれているのです。

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一番くじの転売がうざい問題の背景と対策

  • 一番くじの景品を転売することは禁止?
  • 結局、転売は儲かるのか儲からないのか
  • 転売で利益を出すタイミングとは
  • メルカリでの取引価格の実態
  • 一番くじの転売がうざい問題の総括

一番くじの景品を転売することは禁止?

一番くじの景品を転売することは禁止?

一番くじの景品を転売する行為について、その是非は立場によって見解が分かれますが、現状は「メーカーは禁止しているが、法的に違法ではない」というグレーな状態にあります。

まず、販売元である株式会社BANDAI SPIRITSは、自社が運営する通販サイト「プレミアムバンダイ」の会員規約において、「営利目的・転売目的で本サービスの利用をし又は利用しようとしていると弊社が判断した場合」は、会員登録の取消しができると明記しています。

これは、メーカーとして転売を目的とした購入を容認していないという明確な姿勢の表れです。

しかし、これはあくまでメーカーと購入者間の規約上の話です。日本の法律では、一度正当な対価を支払って購入した商品の所有権は購入者にあり、その商品を中古品として売却(転売)する行為自体を直接取り締まる法律はありません(チケット不正転売禁止法など一部例外を除く)。

ただし、注意点もあります。もし、転売を「ビジネス」として、つまり営利目的で継続的に中古品を仕入れて販売する場合は、「古物商許可証」の取得が法律で義務付けられています。

許可なく営業を行った場合、古物営業法違反に問われる可能性があります。

結局、転売は儲かるのか儲からないのか

一番くじの転売は、正しい知識と戦略があれば「儲かる可能性はある」ものの、多くのリスクを伴い「必ずしも安定して儲かるわけではない」というのが実情です。

儲かる側面

転売で利益が出るのは、主にA賞やB賞といった上位賞のフィギュアや、希少価値の高いラストワン賞です。これらの景品は需要が高く、人気シリーズであれば1つ数千円から、時には1万円を超える価格で取引されることもあります。

ロット買いをしてこれらの景品を確実に手に入れ、高値で売却できれば、投資額を上回る利益を生み出すことは可能です。

儲からない側面

一方で、大きなリスクも存在します。1ロット約80枚のうち、高値で売れる上位賞はごくわずかです。残りの大半を占めるクリアファイルやラバーストラップといった下位賞は、需要が低く、単体ではほとんど値段がつきません。

フリマアプリでは、数十点がまとめて数百円という価格で取引されることも珍しくなく、これらはほぼ赤字となります。

ロット買いには約6万~7万円という多額の初期投資が必要であり、もし人気のないシリーズを選んでしまったり、売るタイミングを逃したりすると、下位賞の赤字分を上位賞の利益でカバーできず、結果的に損失を抱えることになります。

つまり、一番くじの転売は、ハイリスク・ハイリターンな側面を持つと言えます。

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転売で利益を出すタイミングとは

転売で利益を出すタイミングとは

一番くじの転売において、利益を最大化するためのタイミングは、圧倒的に「発売直後」です。市場原理として、需要が高く供給が少ない時期ほど、商品の価格は高騰します。

最も効果的なのは、商品の発売とほぼ同時に出品することです。発売日当日は、店舗で購入できなかったファンがフリマアプリなどを探し求めるため、需要がピークに達します。このタイミングで出品すれば、強気の価格設定でも買い手がつきやすくなります。

一部の転売ヤーは、入手が確実な場合に限り、発売日よりも前に「予約販売」として出品することもあります。これは最も高値が期待できる手法ですが、万が一商品を用意できなかった場合、深刻なトラブルに発展するリスクを伴います。

発売から数日が経過し、市場に出品数が増えてくると、価格競争が始まって相場は徐々に下落していくのが一般的です。

ただし、例外もあります。非常に人気が高かったシリーズの景品は、生産が終了してから時間が経つことで希少価値が増し、「プレミア価格」として再び価値が上昇することもあります。

しかし、これはごく一部のケースであり、基本的にはスピード勝負と考えられます。

メルカリでの取引価格の実態

大手フリマアプリであるメルカリを見ると、一番くじ景品のリアルな取引価格の実態がよく分かります。価格は景品のレアリティによって極端な差があり、まさに「天国と地獄」と言える状況です。

上位賞・ラストワン賞の価格

フィギュアなどの上位賞やラストワン賞は、高値で取引の中心となります。例えば、人気作品「ドラゴンボール」のラストワン賞であるフィギュアが、発売直後に3万円で出品されるといった事例もあります。

また、通常の景品に塗装を施して価値を高めた「リペイント品」は、さらに高額な値段で取引されることもあります。これらが転売ビジネスの利益の源泉です。

下位賞の価格

その一方で、下位賞の現実は非常に厳しいものです。クリアファイル、タオル、ラバーストラップ、小皿といったアイテムは、単品での需要が極めて低いです。

そのため、「クリアファイル10枚セット」「ラバーストラップ15種まとめ売り」といった形で大量にまとめて出品されますが、それでも価格は数百円から千円程度にしかならないことがほとんどです。

これは、1回700円や800円といったくじの定価を大きく下回る価格であり、ロット買いした場合の赤字の大部分をこれら下位賞が占めることになります。

一番くじの転売がうざい問題の総括

一番くじの転売がうざい問題の総括

この記事で解説してきた「一番くじの転売がうざい」と感じる問題の要点を、以下にまとめます。

  • 一番くじの転売は純粋なファン、特に子供の楽しみを奪う
  • 早朝からの買い占めにより発売直後に完売することがある
  • 店舗側は在庫リスク回避のため買い占めを容認する傾向
  • 購入制限は店舗ごとの判断で統一ルールはない
  • 「全部ください」のロット買い総額は約6万~7万円
  • コンビニでのロット買いは店舗の裁量で可能な場合も
  • 買い占め行為自体を法的に禁止することは難しい
  • 転売によってくじ本来の運試しの楽しさが失われている
  • メーカーは規約で転売目的の購入を禁止している
  • 個人間の転売自体は違法ではない
  • 転売は上位賞で利益が出るが下位賞は赤字のリスクを伴う
  • 安定して儲けるのは難しく多額の初期投資が必要
  • 転売価格は発売直後が最も高くなる傾向
  • メルカリでは賞品による価格差が顕著
  • 問題の背景には売り手・買い手・転売ヤーの利害関係がある

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