フィギュアのパーツがはまらない?原因と簡単な対処法を解説

フィギュアのパーツがはまらない?原因と簡単な対処法を解説

楽しみにしていたフィギュアを開封し、いざ組み立てようとした瞬間、「あれ、パーツがうまくはまらない…」と困ってしまった経験はありませんか。

特に、一番くじの景品やプライズフィギュアでは、組み立てがはまらない、ボールジョイントや関節が入らないといった問題が起こりがちです。無理に力を入れて大切なフィギュアを壊してしまったら、大きな失敗と後悔に繋がってしまいます。

この記事では、フィギュアのパーツがはまらないという悩みについて、その原因から具体的な解決策までを網羅的に解説します。本体と台座がうまく合わず台座が浮くケースや、逆にパーツの差し込みが緩い場合の対処法にも触れていきます。

また、ドライヤーのやり方や適切な時間、お湯を使う際の温度設定、最終手段としてパーツを削る方法など、フィギュアがはまらないときはどうすれば良いのか、具体的な手順と注意点を詳しくご紹介します。この記事を読めば、もうパーツのはめあいに悩むことはなくなるでしょう。

記事のポイント
  • フィギュアのパーツがはまらない根本的な原因
  • ドライヤーやお湯を使った安全な対処法の具体的な手順
  • パーツを削るなど最終手段を取る際の注意点
  • パーツがきつい、または緩いといった状況別の解決策
目次

フィギュアのパーツがはまらない?まずは原因を知ろう

  • そもそもフィギュアがはまらないときは?
  • プライズ品に多い?一番くじのはめあい問題
  • 組み立て時にパーツがはまらない根本的な理由
  • 可動フィギュアでボールジョイントが入らない原因
  • figmaなど特定の関節がはまらないケース
  • 本体と台座が合わず台座が浮くときの確認点

そもそもフィギュアがはまらないときは?

そもそもフィギュアがはまらないときは?

フィギュアのパーツがうまくはまらない時、まず考えられるのは素材の特性や製造上の個体差です。多くのフィギュアに使用されているPVC(ポリ塩化ビニル)という素材は、温度によって伸縮する性質を持っています。そのため、寒い部屋に置いておくと素材が収縮して接続部(凹部)が狭くなり、パーツがはまりにくくなることがあります。

また、製造過程で生じるごくわずかな歪みや、金型から取り出す際に残る「バリ」と呼ばれる不要な突起が原因の場合も考えられます。まずは焦らず、パーツの接続部分にゴミやホコリが詰まっていないか、バリが残っていないかを冷静に確認することが大切です。

無理に押し込むとパーツの破損に繋がる恐れがあるため、まずは原因を特定しようとすることが、問題を解決する第一歩と言えるでしょう。

プライズ品に多い?一番くじのはめあい問題

市販のスケールフィギュアと比較して、一番くじの景品やゲームセンターのプライズフィギュアは、パーツがはまりにくいという問題が発生しやすい傾向にあります。これは、製品の価格帯と品質管理の基準が異なるためです。

プライズフィギュアは低コストで大量生産されるため、製造上の個体差が大きくなりやすく、パーツ同士のかみ合わせ(はめあい)の精度がスケールフィギュアほど厳密ではない場合があります。金型の僅かなズレや素材の収縮具合によって、同じ商品であってもパーツがスムーズにはまるものと、きつくて入りにくいものが出てきてしまうのです。

このため、一番くじなどのフィギュアで組み立てに問題が生じた場合は、初期不良の可能性も視野に入れる必要があります。もちろん、後述する対処法で解決できるケースがほとんどですが、品質のばらつきが原因であるという点は念頭に置いておくと良いかもしれません。

組み立て時にパーツがはまらない根本的な理由

組み立て時にパーツがはまらない根本的な理由

フィギュアの組み立て時にパーツがはまらない根本的な理由は、主に素材であるPVCの物理的特性に起因します。PVCは熱可塑性、つまり熱を加えると柔らかくなり、冷やすと硬くなる性質を持っています。

この性質により、以下のような状況が発生します。

  • 気温による収縮: 冬場や冷房の効いた部屋など、気温が低い環境ではPVCが収縮し、パーツの接続穴が設計時よりもわずかに小さくなります。これにより、本来はまるはずの凸パーツが入らなくなります。
  • 経年による収縮: 時間の経過とともに素材に含まれる可塑剤が気化し、素材全体が少しずつ硬化・収縮することもあります。久しぶりに箱から出したフィギュアのパーツがはまりにくくなっているのは、これが原因の一つです。
  • 製造時の個体差: 前述の通り、成形時の温度や冷却時間、金型の状態によって、製品ごとに微妙な寸法の違い(公差)が生まれます。この個体差が許容範囲を超えると、組み立てが困難になるケースが出てきます。

これらの理由から、パーツがはまらないのはユーザーの力不足ではなく、フィギュアそのものの状態に原因があることがほとんどです。

可動フィギュアでボールジョイントが入らない原因

figmaS.H.Figuartsといった可動フィギュアにおいて、手首や首などのボールジョイントが入らないという問題も頻繁に発生します。この原因は、スケールフィギュアとは少し異なる点があります。

ボールジョイントの受け側パーツには、PVCよりも硬質なABS樹脂が使われることが多くあります。ABS樹脂はPVCほど温度による伸縮が大きくないため、ジョイントのボール部分と受け側の穴のクリアランス(隙間)が非常にシビアに設計されています。

このため、ジョイントの根元にわずかでも塗装が付着していたり、小さなバリが残っていたりするだけで、摩擦が大きくなりスムーズにはまらなくなります。また、ボール部分のパーティングライン(金型の合わせ目にできる線)が通常より太く成形されている個体に当たってしまうと、物理的に入らないという状況も起こり得ます。

figmaなど特定の関節がはまらないケース

figmaなど特定の関節がはまらないケース

特定のフィギュアシリーズ、例えばグッドスマイルカンパニーのfigmaシリーズなどで関節がはまらない場合、シリーズ特有の構造が関係していることがあります。figmaの手首パーツなどは非常に小さく、繊細な作りになっています。

予備のジョイントが付属していることが多いのは、この部分が破損しやすいためでもあります。新しい手首パーツに交換しようとした際に、ジョイントが硬くて入らない、または古い手首からジョイントが抜けないというケースは少なくありません。

これは、ジョイントのボール部分と手首パーツ側の穴のサイズが、個体差によって非常にタイトになっていることが原因です。特に、購入から時間が経っている場合や、長期間同じポーズで飾っていた場合、素材の収縮や硬化によって、より一層はまりにくくなる傾向が見られます。

本体と台座が合わず台座が浮くときの確認点

フィギュア本体を支える台座に足がうまくはまらず、本体が浮いてしまう問題もよくあるトラブルの一つです。主な原因は、フィギュア本体の足裏にあるダボ(凸部)と、台座側の穴(凹部)の位置が微妙にズレていることにあります。

このズレも、フィギュア本体のPVC素材が製造後や輸送中にわずかに変形し、両足の間隔が設計時の寸法と変わってしまうことで生じます。片方の足ははまるのに、もう片方の足がどうしても穴に届かない、という状況が典型例です。

確認点としては、まず台座の穴にゴミやバリがないかを確認します。次に、フィギュアを上から見て、足の角度や開き具合が不自然でないかを見てみましょう。

明らかに足が内側や外側を向いてしまっている場合は、それが原因である可能性が高いと考えられます。この問題も、PVCの特性を利用することで解決が可能です。

フィギュアのパーツがはまらない時の具体的な対処法

  • 逆にパーツの差し込みが緩い場合の直し方
  • 温めるのが基本!お湯の適切な温度とは
  • ドライヤーのやり方と加熱時間の目安
  • 最終手段としてパーツを削る際の注意点
  • まとめ:フィギュアのパーツがはまらない悩みの解決策

逆にパーツの差し込みが緩い場合の直し方

逆にパーツの差し込みが緩い場合の直し方

パーツがきつくてはまらないのとは逆に、接続部が緩くてパーツがポロポロと外れてしまうケースもあります。これは、抜き差しを繰り返すうちに凹部が広がってしまったり、暖かい部屋に置いていたことで素材が膨張したりすることが原因です。

このような場合、パーツを冷やして収縮させることで改善する可能性があります。

最も手軽で安全な方法は、該当のパーツ(主に凹部側)を冷蔵庫に数時間から半日ほど入れておくことです。PVC素材は冷やすことで収縮し、硬くなる性質があるため、広がってしまった接続穴が元のサイズに近づき、はめあいがきつくなります。

ただし、注意点として冷凍庫に入れるのは避けてください。急激な温度変化は素材に負荷をかけ、パーツが脆くなって破損するリスクを高めます。あくまで冷蔵庫の温度で、ゆっくりと時間をかけて冷やすのが良いでしょう。常温で数日間放置しておくだけでも、自然に収縮して症状が改善する場合もあります。

温めるのが基本!お湯の適切な温度とは

きついパーツをはめる際の最も基本的で効果的な対処法は、パーツを温めて柔らかくすることです。その中でも、お湯に浸ける方法は温度管理がしやすく、パーツ全体を均一に温められるためおすすめです。

お湯の温度と時間

使用するお湯の温度は、40℃〜50℃程度のぬるま湯が最適です。給湯器の設定温度を40℃にするか、熱湯と水を混ぜて調節すると良いでしょう。熱湯を直接かけるのは、パーツの急激な変形や塗装を傷める原因になるため絶対に避けてください。

温める時間は、パーツの大きさや厚みにもよりますが、5分〜15分程度が目安です。パーツをぬるま湯に浸けてしばらく待つと、手で触った時に明らかに柔らかくなっているのが分かります。

お湯を使うメリットとデメリット

お湯を使う最大のメリットは、温度が均一に伝わるため、パーツの一部だけが過度に加熱されるのを防げる点です。これにより、意図しない変形のリスクを最小限に抑えられます。

一方、デメリットとしては、ドライヤーに比べて時間がかかることや、フィギュアが濡れるため、作業後にしっかりと水分を拭き取る手間が必要になる点が挙げられます。特に金属パーツが使われている場合は、錆びないように注意深く乾燥させることが大切です。

ドライヤーのやり方と加熱時間の目安

ドライヤーのやり方と加熱時間の目安

お湯を用意するのが面倒な場合や、手早く作業を済ませたい場合には、ドライヤーを使った方法が便利です。ドライヤーはピンポイントで熱を加えられるため、効率的にパーツを温めることができます。

ドライヤーを当てる距離と時間

ドライヤーを使う際は、パーツとの距離が非常に重要です。必ず10cm〜20cmほど離した位置から温風を当ててください。近づけすぎると熱が集中し、パーツが溶けたり変形したりする危険性が高まります。

温める時間は、パーツの凹部周辺を中心に、ドライヤーを常に動かしながら数十秒から1分程度を目安にします。一点に集中して当て続けるのではなく、全体に熱が行き渡るようにするのがコツです。手で触れてみて「少し熱いな」と感じる程度が、はめ込みやすくなる最適なタイミングです。

ドライヤーを使う際の注意点

最も注意すべきは、加熱のしすぎです。PVCは高温で溶けるため、やけどするほど熱くするのは絶対にやめましょう。また、温めたパーツは非常に熱くなっているので、取り扱う際にはやけどに十分注意してください。タオルで持つなどの工夫も有効です。

塗装面、特に光沢のある塗装やメタリック塗装に長時間温風を当てると、ツヤが変化してしまう可能性もゼロではありません。目立たない部分で試すか、慎重に短時間で済ませることを心がけましょう。

対処法手軽さ作業時間温度管理メリット・デメリット
お湯長い (5-15分)容易メリット: 均一に温まり、変形リスクが低い<br>デメリット: 手間がかかり、パーツが濡れる
ドライヤー短い (数十秒-1分)注意が必要メリット: 手軽で早い<br>デメリット: 加熱しすぎると溶ける・変形のリスクがある

最終手段としてパーツを削る際の注意点

ドライヤーやお湯で温めてもどうしてもパーツがはまらない場合、最終手段として接続部を削るという方法があります。ただし、この方法は一度行うと元に戻せない不可逆的な作業であるため、実行する際は細心の注意が必要です。

使用する道具は、デザインナイフやプラモデル用の精密ヤスリが適しています。削る対象は、基本的に凸側(差し込む側)のパーツです。特に、製造時にできるパーティングラインが太い場合は、このラインをなぞるように削るだけで効果があることもあります。

作業のコツは、とにかく「少しずつ慎重に」進めることです。一気に削ろうとせず、カッターの刃を立てて軽くカンナがけするように薄く削り、その都度実際にはまるかどうかを試します。

これを繰り返すことで、削りすぎて緩くなってしまう失敗を防げます。あくまで自己責任の範囲で行う作業であることを十分に理解した上で、取り組んでください。

まとめ:フィギュアのパーツがはまらない悩みの解決策

まとめ:フィギュアのパーツがはまらない悩みの解決

この記事では、フィギュアのパーツがはまらない時の原因と対処法について解説しました。最後に、重要なポイントを箇条書きでまとめます。

  • パーツがはまらない主な原因はPVC素材の温度による収縮や個体差
  • プライズ品や一番くじは品質のばらつきではまりにくいことがある
  • まずは焦らず、接続部にゴミやバリがないかを確認する
  • きつい場合はパーツを温めるのが基本
  • お湯を使う場合は40℃〜50℃のぬるま湯で5分〜15分温める
  • 熱湯は変形や塗装を傷めるリスクがあるため使用しない
  • ドライヤーを使う場合は10cm以上離し、数十秒程度温める
  • 加熱のしすぎはパーツが溶ける危険性があるため厳禁
  • 温めたパーツは熱いのでやけどに注意する
  • 逆にパーツが緩い場合は冷蔵庫で冷やすと改善することがある
  • 冷凍庫での急激な冷却は破損の危険があるため避ける
  • ボールジョイントや関節のはまりにくさはクリアランスのシビアさが原因
  • 温めてもはまらない場合の最終手段はパーツを削ること
  • 削る作業は元に戻せないため自己責任で慎重に行う
  • 無理に押し込むのが最も危険で、パーツ破損の最大の原因となる
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