地震や不意の接触で、大切にしているフィギュアが倒れてしまうのではないかと不安に感じていませんか。フィギュアの転倒防止はコレクターにとって共通の悩みです。
高価な専用ジェルを使うべきか、それとも100均で手に入るアイテムで十分なのか、迷うところです。例えば、ダイソーやセリアにも耐震用のシートやシールが売られています。
また、フィギュア固定に便利なひっつき虫やミュージアムジェルなどのおすすめ品もありますが、使用後のベタベタ感や、フィギュア用固定シールを剥がした際の跡が残らないかも心配になります。
この記事では、そうした疑問を解消し、はがせるタイプの方法を中心に、様々なフィギュア転倒防止策のメリットとデメリットを詳しく解説します。失敗や後悔をしないための最適な固定方法を見つけましょう。
- ジェルや粘土タイプなど主な固定方法の特徴が分かる
- 100均(ダイソー・セリア)で入手可能な対策グッズが分かる
- 固定アイテム使用時の「ベタベタ」や「跡残り」に関する懸念点が分かる
- 状況別のおすすめ固定アイテムの選び方が分かる
フィギュア転倒防止の主な方法
- ジェルを使った固定方法とは
- ひっつき虫での固定と注意点
- 転倒防止用シートの効果
- フィギュア固定ではがせるタイプ
- おすすめの専用固定グッズ
ジェルを使った固定方法とは

フィギュアを固定する方法として、専用のジェル(耐震ジェル)を用いるのが一般的です。代表的なものに「ミュージアムジェル」があり、これは博物館の展示品保護にも使われる実績があります。
主な理由は、ジェルの持つ高い粘着力と透明性です。無色透明な製品が多いため、フィギュアやコレクションケースの美観を損ねにくいという大きなメリットがあります。
使い方は簡単で、ジェルを適量ちぎって丸め、フィギュアの台座の裏や足の裏に貼り付けて設置面に押し付けるだけです。
一方で、いくつかの注意点も存在します。高品質なジェルは価格がやや高めになる傾向があります。また、データベースの情報によれば、製品によっては夏の室温上昇などで溶け出す可能性も指摘されています。
剥がす際も、真上に引っ張るのではなく、ゆっくりとねじるように剥がす必要があり、少し手間がかかる点はデメリットと言えるかもしれません。
ひっつき虫での固定と注意点
コクヨから販売されている「ひっつき虫」も、フィギュアの固定によく用いられるアイテムです。これは合成ゴム製の粘着剤で、粘土のように練って形を自由に変えられる点が最大の特徴です。
フィギュアの足裏が平らでない場合や、小さな接地面しかない場合でも、形状を合わせて隙間なく固定できます。また、安価で入手しやすく、文房具店や量販店、オンラインで手軽に購入できる点も魅力です。
不要になれば剥がして再度練り直すことで、繰り返し使用できる経済性も備えています。
ただし、メリットばかりではありません。ひっつき虫は透明ではないため、設置の仕方によっては固定部分が見えてしまい、見栄えが悪くなる可能性があります。
さらに、合成ゴム製という材質の特性上、長期間同じ場所に圧着し続けると、油分が染み出して設置面(特に木製の棚など)にシミを作ったり、高温で溶けてベタベタが残ったりするケースも報告されています。
転倒防止用シートの効果

フィギュアの転倒防止には、シート状の製品も広く利用されています。これには大きく分けて2つのタイプが存在します。
一つは、棚板のサイズに合わせてカットして敷く「滑り止めシート」です。これは粘着性がなく、素材の摩擦力によってフィギュアが「滑る」のを防ぐものです。
手軽に広範囲をカバーできるメリットがありますが、あくまで滑りを防ぐのが主な目的なので、大きな揺れによる「転倒」そのものを完全に防ぐ効果は限定的です。
もう一つは、粘着性のあるゲル素材でできた「耐震マット」や「耐震シート」です。こちらは家具や家電の固定にも使われるもので、強力な粘着力でフィギュアの台座と棚板を密着させます。
高い転倒防止効果が期待でき、好みのサイズにカットして使える利便性もあります。ただし、粘着力が強いため、剥がす際に台座や棚の塗装を傷めないよう注意が必要です。
フィギュア固定ではがせるタイプ
フィギュアコレクターにとって、コレクションの配置換えや清掃は頻繁に行う作業です。そのため、フィギュアを固定するアイテムは「強力に固定できること」と同時に、「きれいにはがせること」が求められます。
現在市販されているフィギュア転倒防止専用グッズの多くは、この「再剥離性」を考慮して設計されています。例えば、ミュージアムジェルは設置面を傷めず、ねじるようにすれば剥がすことが可能です。
コクヨのひっつき虫も、基本的には繰り返し貼ったり剥がしたりできます。
また、セメダインから出ている「BBX」のような弾性粘着剤は、固まった後でもこねるようにすると除去できます。「レアタック」のようなシールタイプは、水洗いして再利用できるものもあります。
ただし、「はがせる」と謳っていても、設置面の材質には注意が必要です。データベースの情報にもある通り、水が浸透する木材や紙、塗装が施された家具などは、剥がす際に表面を傷めたり、跡が残ったりするリスクがゼロではありません。
おすすめの専用固定グッズ

フィギュアの転倒防止には、状況や固定したいフィギュアの種類に応じて、適した専用グッズを選ぶことが大切です。
ミュージアムジェル(ジェルタイプ)
透明度と固定力のバランスが良く、最もポピュラーな選択肢の一つです。アイガーツールやスガツネ工業などから販売されています。
価格はやや高めですが、繰り返し使用できるため、長期的なコストパフォーマンスは悪くありません。透明な台座のアクリルスタンド(アクスタ)などの固定にも適しています。
ひっつき虫(粘土タイプ)
安価で形状の自由度が高いのが特徴です。足場が不安定なフィギュアや、目立たない部分での固定に向いています。
ただし、前述の通り、油シミや溶け出しには注意が必要です。
セメダイン BBX / レアタック(粘着剤・シールタイプ)
「BBX」は液体状の粘着剤で、塗布後に乾燥させてから使用します。
強力な粘着力を持ちながら、剥がす際はこねて取れるのが特徴です。「レアタック」は透明な両面粘着シールで、水洗いによる再利用が可能です。
フィギュア用固定シール(シールタイプ)
100均ショップや模型店で販売されている、小さくカットされたシールです。手軽さが魅力ですが、ジェルタイプに比べると固定力は劣る傾向にあります。
100均で探すフィギュアの転倒防止
- 100均で買えるアイテム
- ダイソーの転倒防止グッズ
- セリアのフィギュア用シール
- 固定後のベタベタ対策
- フィギュア用固定シール跡の懸念
- 最適なフィギュアの転倒防止策とは
100均で買えるアイテム

フィギュアの転倒防止策は、100円ショップのアイテムを活用して低コストで実現することも可能です。コストを抑えたい人や、非常に多くのフィギュアを展示している人にとって、100均は有力な選択肢となります。
主なアイテムとしては、家具や家電用の「耐震マット(耐震ジェル、耐震ゲル)」が挙げられます。これはハサミで好きな大きさにカットして、フィギュアの台座裏に貼ることで高い固定力が得られます。
また、前述の「滑り止めシート」も、棚板全体に敷くことで一定の効果が期待できます。さらに、店舗によってはフィギュア専用の小さな「固定シール」や、ひっつき虫に似た「練り消しタイプの粘着剤」が販売されている場合もあります。
ただし、低コストである反面、品質や耐久性は専用品に劣る可能性も考慮する必要があります。特に粘着剤やジェルの場合、長期間使用した際の変質や跡残りには注意が必要です。
ダイソーの転倒防止グッズ
ダイソーでは、防災用品コーナーやインテリアコーナーなどで、転倒防止に役立つグッズが見つかります。特に「耐震ゲル素材マット」は人気があります。
これは透明または半透明のジェル状シートで、本来はテレビや棚などの固定用ですが、フィギュアのサイズに合わせて小さくカットして使用できます。粘着力が高く、水洗いすることで繰り返し使える製品が多いのも特徴です。
また、ダイソーにも「フィギュア用固定シール」として販売されている商品があります。これらはアクスタ(アクリルスタンド)などの軽量なアイテムの固定に適しています。
ただし、人気商品は在庫が不安定な場合もあるため、見つけたら早めに確保するのがよいかもしれません。
セリアのフィギュア用シール

セリアもコレクター向けのアイテムに力を入れており、フィギュアの転倒防止グッズが見つかる可能性が高いです。特に「フィギュア転倒防止シール」は、コレクターの間で評価されています。
データベースの情報によると、このシールはダイソーやキャンドゥで扱われているものと同じ商品の場合もあるようですが、セリアは特にアニメグッズや小物収納関連の商品が充実しているため、あわせてチェックしやすい利点があります。
これらのシールは、あらかじめ小さくカットされているため、フィギュアやアクスタの小さな台座にも貼りやすいのがメリットです。透明なので目立ちにくく、手軽に対策を始められます。
ただし、固定力はジェルタイプには及ばないことが多いため、重いフィギュアや不安定なフィギュアには複数枚使用するなどの工夫が求められます。
固定後のベタベタ対策
ジェルや粘着シールを使用した際に懸念されるのが、剥がした後の「ベタベタ」した残留物です。これは、粘着剤が設置面に残ったり、ジェルやゴムの成分が溶け出したりすることで発生します。
対策として、まず剥がす作業を丁寧に行うことが大切です。ジェルタイプはゆっくりとねじるように、シールタイプは端から慎重にめくるようにします。
もしベタベタが残ってしまった場合、いくつかの除去方法があります。一つは、残った粘着剤を、使用したジェルやシールのきれいな部分、あるいは別の粘着テープでペタペタと押し当てて取り除く方法です。
また、消しゴムで軽くこすると取れる場合もあります。
ただし、フィギュア本体や塗装された棚に強力な溶剤(アルコールや除光液など)を使用するのは避けるべきです。データベースの情報でも指摘されている通り、塗装が溶けたり、素材が変質したりする危険性があるためです。
フィギュア用固定シール跡の懸念

フィギュア用固定シールや耐震マットを使用する際、もう一つの大きな懸念が「跡残り」です。これはベタベタだけでなく、設置面の変色や塗装剥がれも含まれます。
多くの製品は「跡が残りにくい」「きれいにはがせる」と謳っていますが、これは絶対的な保証ではありません。特にリスクが高いのは、木製(特に無垢材やオイルステイン仕上げ)の棚や、ラッカー塗装などが施された家具です。
粘着剤の成分が木材に染み込んだり、剥がす際に塗装ごと持っていかれたりする可能性があります。
また、長期間(数年単位)にわたって圧着され続けると、化学変化や圧力で跡が残りやすくなります。合成ゴムを使用した「ひっつき虫」なども、油分が染み出しやすい傾向があるとデータベースの情報で示されています。
対策としては、高価な家具の上には直接使用するのを避け、間にアクリル板や保護シートを一枚挟むといった工夫が考えられます。
最適なフィギュアの転倒防止策とは
大切なフィギュアを地震や不意の衝撃から守るための対策をまとめます。
- フィギュアの転倒防止にはジェル、粘土、シート、シールなど多様な方法がある
- ミュージアムジェルは透明度と固定力が高く、博物館でも使用実績がある
- ジェルは繰り返し使えるメリットがあるが、価格がやや高めな傾向にある
- ひっつき虫は安価で形状の自由度が高いが、油シミや溶け出しに注意が必要
- 転倒防止用シートには「滑り止めタイプ」と「粘着タイプ(耐震マット)」がある
- 滑り止めシートは滑りを防ぐが、転倒自体を完全に防ぐのは難しい
- 耐震マットは固定力が高いが、剥がす際に塗装面を傷めるリスクがある
- フィギュア固定グッズの多くは「はがせる」設計だが、設置面の素材(木材や紙)には注意
- 100均(ダイソー・セリア)でも耐震ゲルマットや固定シールが入手可能
- 100均アイテムは低コストだが、専用品に比べ耐久性や品質が劣る場合がある
- ダイソーではカットして使える耐震ゲルマットが人気
- セリアではアクスタにも使いやすい小型の固定シールが評価されている
- 固定後のベタベタは、粘着テープや消しゴムで除去できる場合がある
- フィギュアや棚へのアルコールや溶剤の使用は塗装を痛めるため避ける
- 固定シールによる「跡残り」は、塗装面や木製家具で特に注意が必要
- 最適な対策は、フィギュアの重さ、設置場所、コストを総合的に判断して選ぶ
