車のフィギュア固定について、どこに置くべきか、また夏の暑さで大切なフィギュアが溶ける心配や日焼けによる劣化を防ぐ方法をお探しではないでしょうか。
固定には強力な両面テープや専用の固定シール、あるいは特殊なシリコン粘着剤など様々な選択肢があります。さらに、最近では100均で手に入るアイテムも注目されており、ダイソーやセリア、キャンドゥでは、はがせる100均グッズとして便利な耐震マットなどが人気です。
この記事では、それぞれの固定方法のメリット・デメリットから、安全な設置場所、そしてフィギュアや車を傷めないための知識まで、詳しく解説していきます。
- フィギュアを安全に飾れる場所と注意点
- 両面テープや固定シールなどアイテム別の特徴
- 100均グッズを活用した具体的な固定方法
- 熱や紫外線からフィギュアを守るための対策
車のフィギュア固定で知るべき基本と注意点
- そもそもフィギュアは車内のどこに置く?
- 夏の車内ではフィギュアが溶けるリスクも
- 紫外線によるフィギュアの日焼け対策は必須
- 定番の固定方法は専用の両面テープが便利
- 跡が残りにくいフィギュア固定シールとは
- 曲面にはシリコン素材の粘着剤がおすすめ
そもそもフィギュアは車内のどこに置く?

車内にフィギュアを飾る際、最初に考えるべきは設置場所です。ただ好きな場所に置けば良いというわけではなく、安全性と法律の両面から適切な場所を選ぶ必要があります。
安全性が最優先される理由
運転の安全を確保することが、何よりも大切です。例えば、運転席から前方の視界を遮る場所にフィギュアを置くと、歩行者や他の車に気付くのが遅れる原因になりかねません。これは道路交通法における「安全運転義務違反」に問われる可能性も考えられます。
また、多くの車では助手席のダッシュボードにエアバッグが内蔵されています。万が一の事故でエアバッグが作動した際、その上に物があると高速で射出され、同乗者に重大な危害を及ぼす凶器と化す恐れがあります。以上の点を踏まえると、運転の妨げにならず、エアバッグの作動を阻害しない場所を選ぶことが不可欠です。
おすすめの設置場所
では、具体的にどこが安全かというと、センターコンソールの空きスペースやドリンクホルダー、後部座席の窓際などが挙げられます。これらの場所は、運転視界やエアバッグに影響を与えにくいと考えられます。ダッシュボード上に置きたい場合でも、できるだけ隅の方や低い位置に、小さめのフィギュアを設置するに留めるのが賢明です。
夏の車内ではフィギュアが溶けるリスクも
夏の車内は、想像を絶する高温環境になります。JAF(日本自動車連盟)のテストによると、炎天下に駐車した車内温度は50℃を超え、特に直射日光が当たるダッシュボードは70℃以上に達することもあるとされています。この熱が、フィギュアにとって大きな脅威となるのです。
フィギュアの多くは、PVC(ポリ塩化ビニル)という熱に弱い素材で作られています。PVCは高温にさらされると軟化し、変形したり、表面がベタついたりする特性があります。最悪の場合、フィギュアの形状が崩れてしまい、元に戻せなくなることも少なくありません。
このリスクを避けるためには、駐車時にサンシェードで直射日光を遮る、日陰に駐車するといった基本的な対策が有効です。また、後述する日焼け対策と合わせて、フィギュアそのものを熱から守る工夫が求められます。
紫外線によるフィギュアの日焼け対策は必須

熱と並んでフィギュアの大敵となるのが紫外線です。車内は窓ガラスを通して常に紫外線にさらされており、これがフィギュアの塗装を色褪せさせ、プラスチック素材そのものを劣化させる原因となります。
特に、ダッシュボードやリアウィンドウの近くは、最も日光を浴びやすい場所です。ここに長期間フィギュアを置いていると、鮮やかだった色が徐々に薄くなり、古びた印象になってしまうでしょう。この現象は「日焼け」と呼ばれ、一度色褪せてしまうと元に戻すのは極めて困難です。
対策としては、UVカット機能のあるカーフィルムを窓に貼ることが最も効果的です。これにより車内に入る紫外線の量を大幅に削減でき、フィギュアだけでなく、内装全体の保護にも繋がります。また、駐車時にはサンシェードを使用することも、紫外線を遮る上で有効な手段と考えられます。
定番の固定方法は専用の両面テープが便利
フィギュアを車内にしっかりと固定する最も一般的な方法は、両面テープを使用することです。ただし、文房具用のテープではなく、必ず「自動車用」や「屋外用」と表示された、耐熱性と耐候性に優れた製品を選んでください。
車用両面テープのメリットとデメリット
車内での使用を想定した両面テープは、夏の高温や冬の低温、そして走行中の振動に耐えられるよう設計されています。そのため、一度貼り付ければ、フィギュアが簡単に剥がれたり、ずれたりする心配が少なく、安定した固定が可能です。
一方で、デメリットとして挙げられるのが、剥がした際に「ノリ残り」が発生する可能性がある点です。
特に、強力な粘着力を持つテープほど、ダッシュボードの素材によっては表面を傷めたり、粘着剤がベタベタと残ってしまったりすることがあります。これを除去するには専用のクリーナーが必要になる場合もあり、手間がかかることを覚えておく必要があります。
正しい貼り付け方
両面テープの性能を最大限に引き出すには、貼り付け前の下準備が鍵となります。まず、フィギュアの底面とダッシュボードの接着したい場所を、アルコールなどで拭き、ホコリや油分を完全に取り除いてください。
表面が汚れていると、粘着力が著しく低下します。清掃後、テープをフィギュアに貼り、その後、ダッシュボードに強く押し付けて圧着させます。
跡が残りにくいフィギュア固定シールとは

両面テープのノリ残りを避けたいと考える人々の間で人気を集めているのが、ゲル状やアクリルフォーム素材でできたフィギュア固定シールです。これらの製品は、しっかりとした固定力を持ちながら、剥がす際に跡が残りにくいという特徴を持っています。
多くは透明な素材でできているため、フィギュアの下に貼っても目立ちにくく、車内の美観を損ないません。また、製品によっては粘着力が弱まってきた際に水で洗うことで、粘着力が回復し、繰り返し使用できるものもあります。この再利用可能な点は、経済的にも大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、注意点も存在します。非常に強力な粘着力を持つ反面、長期間同じ場所に貼り続けていると、ダッシュボードの塗装や素材を傷めてしまう可能性がゼロではありません。特に、塗装が弱い中古車や、特殊な加工が施されたダッシュボードの場合は、まず目立たない場所で試してから使用することをおすすめします。
曲面にはシリコン素材の粘着剤がおすすめ
ダッシュボードは平坦に見えても、実は緩やかな凹凸や曲面で構成されていることがほとんどです。このような場所に硬い両面テープやシールを貼ろうとすると、接着面が浮いてしまい、十分な固定力が得られないことがあります。
そこで有効なのが、ペースト状のシリコン粘着剤です。チューブから出して接着面に塗り、硬化させることで固定します。シリコンは柔軟性があるため、ダッシュボードのシボ(凹凸模様)や曲面にもしっかりと密着し、安定した固定を実現します。
カー用品メーカーの「エーモン」から販売されている「はがせるシリコン粘着剤」などは、硬化後も弾力性を保ち、剥がす際には手で簡単にはがせるため、ノリ残りの心配がありません。ただし、完全に硬化するまでには24時間程度かかるため、貼り付け直後はフィギュアが動かないよう、マスキングテープなどで仮固定しておく必要があります。
コスパで選ぶ車フィギュア固定グッズ徹底比較
- 安価な固定グッズなら100均がおすすめ
- ダイソーで手に入るフィギュア固定グッズ
- セリアで見つかるおしゃれな固定アイテム
- キャンドゥの耐震マットも固定に使える
- 人気の「はがせる」タイプが100均でも
- 安全な車フィギュア固定で快適なドライブを
安価な固定グッズなら100均がおすすめ

フィギュアの固定に、高価な専用品は必ずしも必要ではありません。近年、100円ショップで販売されているグッズの品質は目覚ましく向上しており、車内でのフィギュア固定に十分活用できるアイテムが数多く存在します。
100均グッズの最大の魅力は、何と言ってもそのコストパフォーマンスの高さです。数百円も出せば、様々な種類の固定アイテムを試すことができます。例えば、耐震マットや粘着ゲル、あるいはスマホ用の滑り止めシートなど、本来の用途とは違う製品がフィギュア固定に役立つことも少なくありません。
ただし、安価である分、耐熱性や耐久性においては専用品に劣る場合があることも理解しておくべきです。特に、夏場の高温環境では粘着剤が溶け出したり、ゲル素材が劣化したりする可能性も考えられます。
そのため、100均グッズを使用する際は、定期的に状態を確認し、必要であれば交換するといったメンテナンスを心がけることが大切になります。
固定方法 | メリット | デメリット・注意点 |
自動車用両面テープ | 強力な固定力、耐熱性が高い | ノリ残りしやすい、剥がすのが大変な場合がある |
フィギュア用固定シール | 跡が残りにくい、透明で目立たない、再利用可能な製品も | 長期間の使用で素材を傷める可能性、価格が比較的高め |
シリコン粘着剤 | 曲面や凹凸面に強い、綺麗にはがせる | 硬化に時間がかかる、重量物には不向きな場合がある |
100均耐震マット/ゲル | 非常に安価、手軽に入手可能、衝撃吸収性が高い | 耐熱性が低い場合がある、長期間の使用で劣化しやすい |
ダイソーで手に入るフィギュア固定グッズ
大手100円ショップのダイソーでは、フィギュア固定に応用できる便利なアイテムが豊富に揃っています。代表的なのが「耐震マット」や「フィギュア固定用両面テープ」です。
耐震マットは、本来は地震の際に家具や小物の転倒を防ぐための製品ですが、そのゲル素材が持つ高い衝撃吸収性と粘着性が、車の振動からフィギュアを守るのに最適です。透明なタイプや黒いタイプなどがあり、ダッシュボードの色に合わせて選べます。フィギュアのサイズに合わせてハサミでカットして使えるため、汎用性が高いのも魅力です。
また、「フィギュア固定用両面テープ」という、まさにその用途に特化した製品も販売されています。これはアクリルフォームを基材としており、柔軟性に優れ、被着体によく馴染むのが特徴です。取り外す際にノリが残りにくいように工夫されている点も、ユーザーにとっては嬉しいポイントでしょう。
セリアで見つかるおしゃれな固定アイテム

セリアは、デザイン性の高いアイテムが多いことで知られており、フィギュア固定に使えるグッズもおしゃれなものが見つかります。セリアで特に人気なのが、その名も「フィギュア用固定シール」です。
この商品は、直径1cm程度の小さな円形のゲルシールが多数入っており、小さなフィギュアの足元にピンポイントで貼り付けることができます。
シール自体が小さく透明なので、フィギュアを置いたときにほとんど見えず、ディスプレイの見た目を損ないません。不安定な形状のフィギュアでも、複数のシールを使ってバランス良く固定することが可能です。
他にも、長方形の「耐震テープ」があり、こちらは好みのサイズにカットして使用できます。複数のフィギュアを並べて飾りたい場合など、広い面積をカバーしたいときに便利です。これらのアイテムを上手に活用することで、機能性とデザイン性を両立させたフィギュアディスプレイが実現できます。
キャンドゥの耐震マットも固定に使える
キャンドゥでも、ダイソーやセリアと同様に、フィギュア固定に役立つ「耐震マット」や「粘着マット」が販売されています。キャンドゥの製品も、基本的な性能は他社と大きく変わらず、ゲル素材の粘着力でフィギュアをしっかりと固定します。
これらの耐震マットの多くは、水洗いに対応している点が大きなメリットです。ダッシュボードはホコリが溜まりやすく、粘着マットも次第に汚れて粘着力が低下してきます。しかし、水洗いできるタイプであれば、汚れた際に取り外して洗うことで、粘着力が回復し、繰り返し長く使用することができます。
購入する際は、パッケージに「水洗いOK」や「繰り返し使える」といった表記があるかを確認すると良いでしょう。フィギュアを清潔に保ちたい、そして長く経済的に使いたいと考える方にとって、キャンドゥの洗える耐震マットは非常に良い選択肢となります。
人気の「はがせる」タイプが100均でも

前述の通り、近年の100均では「はがせる」ことを特徴とした粘着アイテムが非常に充実しています。これは、賃貸住宅の壁に穴を開けずに物を固定したいという需要の高まりを背景に開発が進んだものですが、その技術が車の内装を傷つけずにフィギュアを固定したいというニーズにも見事に合致した形です。
ダイソーの「フィギュア固定用両面テープ」や、各社から出ている耐震マットの多くは、剥がす際の「ノリ残りのしにくさ」を謳っています。これらの「はがせる100均」グッズは、手軽に試せる価格でありながら、ユーザーが最も気にする「車を汚したくない」という悩みに応えてくれるため、高い人気を誇っています。
ただし、繰り返しになりますが、「はがせる」と表記されていても、長期間の圧着や夏の高温下での使用は、ダッシュボードの素材に影響を与える可能性があります。あくまで消耗品と捉え、定期的に状態をチェックする姿勢が大切です。
安全な車フィギュア固定で快適なドライブを
この記事では、様々な車フィギュアの固定方法について解説してきました。最終的にどの方法を選ぶにせよ、最も重要なのは「安全」を確保することです。
見た目や好みも大切ですが、それが原因で運転に支障をきたしたり、万が一の事故の際に危険を増大させたりすることがあってはなりません。
本記事で紹介した重要なポイントを、以下にまとめます。
- フィギュアの固定は安全運転を妨げないことが大前提
- 運転視界を遮る場所への設置は避ける
- 助手席エアバッグの作動範囲には絶対に置かない
- センターコンソールや後部座席は比較的安全な設置場所
- 夏の車内は70℃以上になることもありフィギュアが溶ける危険がある
- 駐車時はサンシェードを活用し熱や紫外線を防ぐ
- UVカットフィルムはフィギュアの日焼け防止に効果的
- 固定の基本は自動車用の耐熱両面テープ
- テープを貼る前には接着面の脱脂と清掃が不可欠
- ノリ残りが嫌な場合はゲル状の固定シールや耐震マットがおすすめ
- 100均の耐震マットは安価で衝撃吸収性も高い
- ダイソーやセリア、キャンドゥで様々な固定グッズが手に入る
- 「はがせる」タイプの粘着剤でも長期間の使用には注意が必要
- 曲面や凹凸面にはペースト状のシリコン粘着剤が有効
- どの方法を選ぶにしても定期的な状態確認とメンテナンスを心がける
これらの点を踏まえ、ご自身の車と飾りたいフィギュアに最適な方法を見つけ、安全で楽しいカーライフをお送りください。